これ以上、消えないで (ページ7)

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新曲も大成功し、花道のような軌道を走っている彼らはいま、雑誌の取材を受けている。

「毎回私のこと連れてくるけど、飽きないよねえ..」

記者の方の質問に返す彼らを見ながら、呟く。

どこへ行くにも私を気にかけて連れていってくれるのはすごく嬉しいんだけど、正直周りのスタッフの人からの目が怖い。

活動休止中なのにー･･･とか思われてるんだろうなあ。私がしたくてしてるわけじゃないのにさ。

「今回の収録曲で、1番好きな曲をひとりずつ、チソンさんから教えていただいてもよろしいでしょうか」

「んー...僕は、やっぱり北極星ですかね。とっても素敵な曲なんです。シズニじゃない人にも届いてほしいなって曲で」

「僕たちは北極星って言いますけど、英語ではNever Goodbyeって言って。ほら、あそこにAヌナがいるじゃないですか」

私に向かって指を指すチソン。

こっちを一斉に見るみんなと記者の方に、自分の名前が出たことに照れながらもみんなに手を振り、また記者の方にはペコペコと挨拶をする。

「ヌナに届いてほしいなって。永遠の別れじゃないよってこととか、ヌナの場所はずっとあるよってこととか」

「ふふ、ウリチソンが感動的なこと言うから絶対A泣きそうになってるよ」

ジェミンは今にも泣きそうなチソンの背中をさすりながら、私を見て可愛く笑う。

「Aさんに、届いてますよ。絶対」

「へへ、はい。ちゃんと届いてますよ〜、チソン」

「届けることができて嬉しいです」

ジェミンの可愛い笑顔にも劣らない綺麗な顔で笑うロンジュンを見て、私はまた、涙をこぼす。

あのとき、もし私が無期限の活動停止に追い込まれなかったら、みんなを泣かせることなんて、きっとなかったのに。