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「ヌナ、どうして北極星を知ってるの？」
「だって、みんな好きなんでしょう？だから私も好きなの」
「へへ、やっぱりあのとき、届いてたんだ」
「当たり前だよ。目の前で言われて届かないことなんてないよ」
ヌナの北極星カバー、めちゃくちゃ良いな。僕の携帯に残れば良いのに。
そんなことを笑いながら言い、表情が緩みそうになると、やはり緩んでしまい彼の目からは涙が溢れ出てきた。
「泣かないで、チソン」
「夢でも泣いたら、ヌナの顔はっきり見えないのに。なのに止まらないんだ」
「大丈夫だよ。いつでも見れるでしょう？」
「いつでもなんて、無理だよ」
夢だと信じて、現実だとは疑わないチソン。こんなにもはっきり見えていたら、それはもう夢ではないのに。
「そういえばさ」
「なあに、Aヌナ」
「約束、忘れてないよ」
去年、あの日、約束したっきりだったこと。
せっかく迎えにきてくれたのに、起こしてくれなかったチソンとした約束。
チソンは涙で溢れた目をキラキラさせて口を開く。
「本当？あの日の約束、覚えてるの？」
「もちろん、だからそろそろ約束、叶えよっか」
「ヌナはいつがいい？」
「んー、どうしようかなあ。なんて、いつでも暇なんだけどさ」
そっか、ヌナいま無職だもんね。なんていじってくるチソン。
揶揄わないの！と言おうとすると、どっかから私を呼んでる声が聞こえた。
「チソン、ちょっと待っててね」
「どうしたのヌナ？」
「...ソン！パクチソン！」
「わ、マクヒョン？びっくりした」
「やー、パクチソン。誰と喋ってんだよ、」
「誰って？あ、そうだ、ヒョン、ヌナだよ。ほら...あれ？」
チソンが視線をもとに戻すと、そこにいたはずの彼女は、いなかった。
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作者名：キュ | 作成日時：2024年1月26日 23時
