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「Aって…呼んで…くれる…の？」
まさか鋭ちゃんから名前で呼んでくれる提案をされる日がくるなんて。
私はきっと過去一顔が赤いだろう。でも。
鋭ちゃんの顔も過去一赤いような気がした。
そんな顔されたら、期待…しちゃうよ？
「呼ばれなれてないから、呼んでみて…？」
心臓の音がうるさい。
鋭ちゃんの目線は下へいったり上へいったり。
最終的には私の顔をとらえて、
「おう！いいぜ！ええと……A？」
「ふふっ。なあに？呼んだ？」
私は完全に気持ちが舞い上がり、鋭ちゃんの頬をつついた。
「…っ！！！よ、呼んだだけ…だから！」
「ふふっ！ごめんね？ちょっと鋭ちゃんで遊んじゃった！」
「遊っ…！」
くそーやられたって顔で私を見る鋭ちゃん。
あー、どうしよう、私、完全に気持ちが舞い上がってる。
「あ、あそこの雑貨屋なの！行こ！」
軽く鋭ちゃんの腕をつかむと、鋭ちゃんはされるがままに
私にあわせてくれた。
鋭ちゃん、今日昼間元気なかったけど、だいぶ元気になったかな…？
切島side
女子の好きそうなもんが店内に並ぶ。
こんな店、入ったことも、入る機会もない。
そんな場所に、Aと、来ることになるとは。
「うーん、このコップとかよくない？
こっちと、こっちどっちがいいかな？鋭ちゃんだったらどれがいいと思う？」
「んー。ところで誰にあげるやつなんだ？」
「あげる人？知りたい？教えてあげなーい」
「はあ？なんでだよ？あげる人だれかわかんねーのに決められねーだろ」
「単純に鋭ちゃんの好みを聞いてみたいの！」
「そーだな…俺ならこの赤のシンプルなやつかな！漢らしいぜ！」
「っ！実は私も赤が好きで、赤がいいなって思ってたんだよね！」
「え、おい待てそれにすんのか？」
「うん！私もこれがいいと思ったから！」
そう言って会計へ持っていった。
俺が選んだのは、明らか男が使いそうなシンプルな感じのもの。
ということは…
プレゼントする相手は…男…「はい、鋭ちゃん、プレゼント」
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作者名：ささみ | 作成日時：2021年2月21日 3時
