移動開始 ページ6
……回れるところは回った。
頼れるところは頼った。
あとは、自力で探すしかない。
「ふぅ……これを使うのも久々ですね……“世界線移動”」
膨大な魔力を消費するその魔法は、オシストの身体を全くの別世界へと転移させる。
着いたのは草原。
風がなびき、豚らしき奇妙な生き物が徘徊している。
「……さて、草原……ファンタジー系異世界ですかね。丁度、マールドさんが魔王だった世界のような……」
魔力の枯渇に若干苦しみつつ、その辺の適当な木に寄りかかる。
暫く魔力の回復を計り、そしてある程度溜まったところでまた魔法を放つ。
「“範囲拡大”“増幅”“魔力探知”」
星一つを探知範囲とする、魔力を感知する魔法が広がっていく。
やはりこの世界は剣と魔法のファンタジー世界のようで、あちこちから少し強い魔力を感じるが……
「……マールドさんはいませんね……外れですね」
お目当ての魔力は、そこにはない。
「……使えるようになるまで待機ですね」
世界の移動はそう簡単に出来るものではない。
魔力の八割を使用し、更に一日のインターバルを挟まなければ再使用できないというかなり重い性質となっている。
「……必ず、見つけ出します……!」
決意を新たに、少しでも魔力の消費を押さえるため瞑想を始めたオシストであった。
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アスナ(復活)(プロフ) - 作品見ました!すごい面白くて引き込まれちゃいました! 更新頑張って下さい! (12月10日 11時) (レス) @page41 id: bbcff10712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時:2023年6月25日 8時