休養 ページ36
「ふぅ……なんとかなった……」
音柱の襲撃を乗り越えて、ひた走って逃げた先。
ある山の林に逃げ込んだマールドは、大きな木の上にバリアで寝床を作る。
洞窟でもいいのだが、より効率的に成長するためである。
そう願ってマールドは軽く眠る。
どうやらこの血鬼術、己の血を媒体に発動するものらしく、魔法より威力が高い代わりに消費も激しくなるようだ。
かといって人を食らう訳にも行かないので、直前に狩った鹿を食って腹を満たし、そのまま自然回復を待つ方針となった。
今の防戦一方の戦いですらかなり消費しているのだから、無惨等強敵と戦う時に消耗が激しいままでは到底持たないだろう。
鬼としての力をもう少し増さなければならない。
どうやら太陽の光を浴び昼寝をすればより力に変えられるような身体の仕組みになってしまっているようである。
我ながら人間の域をとうに越えてしまったのだと自覚しつつ、ふと木漏れ日アパートの面々を思い出しながらマールドは上空で眠りに就いた。
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アスナ(復活)(プロフ) - 作品見ました!すごい面白くて引き込まれちゃいました! 更新頑張って下さい! (12月10日 11時) (レス) @page41 id: bbcff10712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時:2023年6月25日 8時