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鬼狩りと鬼 ページ33

ズバン。

爽快とも取れる音が響き、鬼の首を飛ばして燃やす。

腰が抜けた様子の帯刀した黒服の男性を横目に見ると、軽く起こしてやってから即退散する。

中にはこちらに刀を向けようとする者もいたが、マールドはすぐにその場を離れては次の鬼を殺しに向かう。

この生活も長く続き、気付けば広大な範囲を走り回りながら生活していた。

最近の趣味は魚釣り。
最近は魚も食べられるようになった為に寿司であったり焼き魚に手を出し始めた。

順調に食事が広まっており、マールドの生活は徐々に充実しつつある。

が。

「……やっぱ足りねぇな……」

何が足りないか?
知れたことである。

今のマールドは孤独だ。
仲間なんて……せいぜいカナエくらいだろう、正体を知りながら受け入れてくれているのは。

この場所では親しい友もおらず、自身を想ってくれる恋人の存在もない。

それを思い出す度に、胸が締め付けられてはオシストを筆頭とする面々の顔が浮かぶ。

鬼とは孤独な存在である。
家族も友もおらず、ただ生きる為だけに流離い食を漁る。

一刻も早く彼らをこの孤独から解放してやりたい、あまつさえそう思うようになりつつあったが、それよりも。

「……僕、やっぱオシストに恋、してたんだろうな……はは」

失ってから始めて気付く恋心。
これが恋かと自覚したのは一人に戻ってから、なんて……
一周回って笑えてくる。

「……本当に情けないな……」

そう呟きながら朝を迎える。

幸いにも魔力探知はこの世界でも有効で、特に鬼や鬼殺隊、特に柱を見つけやすい。

総数はわからないが、よく見かけるのは三人程度。

未だに遭遇はしていないが、出会えば面倒なことになるのは間違いない。

「……どうしたもんか……」

孤独を紛らわす何かが欲しい、なんて。
高望みしすぎた欲望なのだろうな。

そう自虐しながらマールドは走り続けていた。

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設定タグ:UNDERTALE , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:ファンタジー
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アスナ(復活)(プロフ) - 作品見ました!すごい面白くて引き込まれちゃいました! 更新頑張って下さい! (12月10日 11時) (レス) @page41 id: bbcff10712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/  
作成日時:2023年6月25日 8時

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