検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:3,027 hit

“ありのまま” ページ29

「……アイツは本当に優しくてなぁ……ずっと一途に愛してくれてんだよ」
「そうなのね! ふふっ、キュンキュンする!」
「その感覚はわからんが……」

彼女の独特な表現に苦笑しつつ惚気るマールドだったが、ふと真剣な顔になり彼女に向き合った。

「……?」
「んでまあ……最初はあんまり自信なかったんだけどな、言われてからちょっと救われた言葉があったんだ」

━━━━━━━━━━

交際から確か二日後。

「なぁオシスト」
「なんですか?」
「……本当に僕が恋人でよかったのか……? 何かした方がいいよな……?」

その不安と皆無の自己肯定感の詰まった言葉に、オシストは何てことないように応えた。

「? 私はありのままのマールドさんが好きなんですよ。無理しなくていいですよ」

微笑みながら言ったその言葉に、一体どれだけマールドが救われたことか。
オシストは覚えていないだろうが、それがマールドの心に光を差した。

━━━━━━━━━━

「……素敵な人ね」
「まあ、何だ。ありのままの自分を愛してくれる奴ってのはそれだけ大事な人間になるし、そいつがいるだけで自分のことも好きになれる。」
「……うん」
「だから、な。アンタもそんないい奴を探しな。話はそれだけだ……
大将! ごちそうさん!」
「あいよー」

代金を置いてマールドは立ち上がる。

「っ、待って!」
「ん?」

彼女がマールドを呼び止め、振り向く。

「あのっ、名前! 貴方の名前だけ……」
「……マールド。マールド=デタームだ。アンタは?」
「私は甘露寺蜜璃! その……まぁるどさん? また会いましょう!」
「……」

その言葉には応えず、マールドは踵を返す。
後ろ向きに一つ手を振り、店を後にした。

野生児との遭遇→←桃色の女性



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.6/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
設定タグ:UNDERTALE , 鬼滅の刃 , クロスオーバー   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アスナ(復活)(プロフ) - 作品見ました!すごい面白くて引き込まれちゃいました! 更新頑張って下さい! (12月10日 11時) (レス) @page41 id: bbcff10712 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/  
作成日時:2023年6月25日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。