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始まり ページ3

俺がこのマンションに住み始めてから、ある二つのコンビニができた。

一つは人通りの多い、大通りのほうに。

もう一つは人目につかなそうな裏路地に。

俺は、最初は大通りのほうに行っていたが、混み具合が激しいから裏路地に通うことにした。

若干大通りより遠かったけど、混雑よりかはましだと思った。


通い始めて数か月。


今日もいつも通り薄暗い路地を通り、コンビニに向かう。


自動ドアが開き、見慣れない顔が目に入る。


顔は、俺が好きな感じだった。


そんなことはさておき、飲料コーナーに行き、綾鷹をとる。
そして、新発売らしき牛タン丼を手にした。


レジに持っていき、金を出す準備をする。


「540円になります。」


…手も綺麗だ。


きもいな、俺


まぁ、男ってのはこんなもんだ。



「ありがとうございました」

可愛らしく微笑み、そう言った彼女は天使のようだった。



それから一週間。
俺はいつものようにTOP4で実況を録り、コンビニへ向かおうとする。

時計を見ると二十三時。
「なぁ、みんなコンビニ行くか?」


牛「俺じゃがりこ。」
レ「俺おーいお茶。」
ガ「僕ティラミス。」

行かねぇってことかよ…。

そんでもってガッチさん若干高いのやめて…。


俺はいつもの裏路地を通り、コンビニへ向かった。


「いらっしゃいませ〜」

あれ、あの人いないんだ。

そんなことを思いながら俺はみんなに頼まれたものを購入して店を出た。

その時

「あの、やめてください、」

聞き覚えのある声がした。
声のするほうを向くと、2人に男に絡まれているあの人がいた。

「いいじゃん、バイト終わって暇なんでしょ?」
「俺らと遊ぼうよ〜」

あの子は困り顔で謝り続けている。


助けたほうが、いいよな…。


その刹那、ぱっと彼女と目が合う。


「あの…!」

とっさに声が出た。

「なんだ?」

「彼女…嫌がってますよ
見てわかりますよね?」

「お前に関係ないだろ。」
こええ…

でも、助けなきゃ。

「で、でも。

俺の彼女だからっ…。」

すると、あの子が隙を見てこちらに向かってきた。

「そうですっ、今から一緒に帰るんで!それでは失礼します!」
そう言って俺の手を取り、俺のマンションについた。

相手が口を開く。


「あの…、さっきはありがとうございました!」

「いや、全然大丈夫です。ていうか、なんで僕の家知ってるんですか…?」

「え、ここ、私も住んでるんです!」

なぜか運命だと思った。

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作者名:あじゅらん x他1人 | 作成日時:2019年3月29日 18時

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