すれ違い 詩島剛 ページ22
自分のハマってるゲームの画面が見えたら。
少しばかり相手を見てしまうのは、オタクの性だろう。
はい、どうも表は大学生裏は絵師その名もただのモブです。ちなみに先日のハロウィンイベントは大爆死をしました。隣の同士は爆死を免れたようでなによりです。
いや、よくある待ち合わせスポットで何の気なしに目線を動かしたら、私を爆死させた張本人(2次元)が居まして。ビックリしたよね。
オタクはオタクを引き合う性質を持ってるらしい。
なんかさ、この人の推し誰だろうとか、いつからやってるんだろうとか、気になるよね。チラチラ見ちゃうよね。……アッ、レベルエグい。この人清楚な見た目してガチ勢だ。めためたに古参だ。アッ、イキってすいませんでしたパイセン!!
「ごめん遅れた!」
明らか不審者だったからか、私までその声に驚いてしまう。ちなみにパイセンは光の速さでアプリを終了、スマホを鞄にしまい込んだ。
分かりやすく、オタクを隠している方だ。
気持ち分かりますよパイセン!
「いえ、私も今来たところなので」
「ほんとかよ〜。あ、でもさっきやけに楽しそうだったじゃん、何かあった?」
早速パイセンが窮地に立たされてしまった。
だ、大丈夫だろうか。他人事では無いからかこちらまで緊張してしまう。心なしか私の画面の推しも緊張してます。
「ちょっと……」
「ちょっと?」
おそらくこの彼氏(暫定)、こういった文化に疎いのだろう。だって言える人なら言いますからね。あとこんなイケメンと何処で知り合ったんですかパイセン。
「好きな人の写真見てて……。」
思わず推しを連打してしまった。
いやなんて。いやなんて言ったのアンタ。というか彼氏じゃなかったんかい。いやめっちゃ噎せてますよ。そりゃそうだよ噎せるわ。可哀想ですよ。
なんでだ。なんで。
エッ、待て待て。まさかパイセン、推しのスチルという名の神々しい絵画を、極限までバレないように言ったんですか!? た、確かに推しは好きな人だけども。スチルは画像であり写真、うん、まぁ、広義の意味では写真だけども。
「大丈夫ですか?」
「え、す、好きな人?! 俺そんな話聞いてないんだけど?!」
「言ってないですし……」
まじかよ……と彼氏予定者は項垂れる。
項垂れていいよ。というか物凄い誤解が発生して、物凄く新刊のネタ的に面白くなってきてる。
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ツキノワ。(プロフ) - るしゐさん» 返信が遅くなり申し訳ありません! 一般人視点、書くのは楽しかったのですが読んで下さる方がいるのかなぁと思っていたので嬉しいです。ありがとうございます! (4月9日 18時) (レス) @page49 id: e6cc4ca720 (このIDを非表示/違反報告)
るしゐ - こんにちは〜!時差コメですみません…。ツキノワ。様の小説大好きです!!一般人視点、新しくて好きです〜!素敵な小説ありがとうございました! (2月11日 9時) (レス) id: 3376040ee3 (このIDを非表示/違反報告)
ツキノワ。(プロフ) - アイレさん» こんなに古い作品にコメントありがとうございます!読んでくださるだけでも嬉しいのに、コメントまでくださるなんて嬉しすぎます〜! (12月29日 23時) (レス) id: e6cc4ca720 (このIDを非表示/違反報告)
アイレ - え……まさかのパラドがいる!!え…めっちゃ新しい視点で物語読むの想像してた以上に楽しい……素敵な作品ありがとうございます!(*‘ω‘ *) (12月29日 19時) (レス) @page47 id: 2f4437d82e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツキノワ。 | 作成日時:2019年11月12日 21時