ポッキーゲーム 左翔太郎 ページ14
ポッキーゲーム。これを生み出したのは何方か存じ上げないが、もう金一封を差し上げたい。有難うございます。お陰でタイムラインが最高です。
いやだって、ポッキーゲームですよ? 合法的に推しカプが口付けを出来るんですよ? どういう反応するのかとか、どう食べるのかとか。いやもう最高か。万歳11月11日。
「おはよ〜」
聞こえてきた言葉に、光の速さでスマホの画面を変える。危ない危ない。人権を失うところだった。
やって来たAちゃんは、私の挙動を不審がることもなく、目の前に座る。そうして大学の講堂をぐるりと見ると、首を傾げた。
「なんか今日、やたらみんなポッキー持ってるね」
「あぁ〜。やっぱ安いからね。この日は」
確かに辺りを見れば、ポッキーポッキープリッツポッキートッポ……何人か違うが良いか。その点トッポはすげーよな、だ。このネタが通じる人、この中にどれくらい居るのだろうか。
「この日……?」
Aちゃんは不思議そうに首を傾げる。
いや、まさかね。
いやいや、まさか。女子大生だよ?
「Aちゃん、ポッキーの日をご存知ない……?」
「……知らない」
マジか。どうやら彼女、ガチのマジで知らないらしい。え、嘘、ポッキーの日ってオタク向けの1日じゃないよね?世間的に知れ渡ってるタイプの日だよね?
「ほら、今日の日付。11月11日が、並べたポッキーに見えるから……たぶん、言い出したのはポッキーの人とかじゃないかな。たぶん。きっと」
「へぇ〜!ホントだ〜!」
ごめん。言い出したのは勝手な予想だ。間違ってたらごめん。というか、本当に知らないのね君。
「まぁやることはポッキー食べるくらいだけど。あとはポッキーゲームとか、ツイッターで各企業が宣伝してたりとか、安くなるとか?」
うん。そんなものだろう。
日本人、何かにつけてもの食いたがるからな。要するに楽しく甘いものを食べれたらいいのだ。
「おぉ〜。ポッキーゲームってなに?」
「ポッキーゲームはね………………ん!?」
口からいつものように飛び出した言葉に、慌てて口を抑える。これは不味いのでは。いやだって、私が知ってるのは変なのでは。そして更にそれ以前に、説明したくない!
「きょ、今日やるべき遊びだよ……わ、私も詳しく知らないし、あんま適当言いたくないからさ!ね!人に聞いて!」
ちなみに翌日、私は真っ赤な彼女に怒られることとなる。はぁーぁ、結局ポッキーよりも甘いものは溢れているらしい。
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ツキノワ。(プロフ) - るしゐさん» 返信が遅くなり申し訳ありません! 一般人視点、書くのは楽しかったのですが読んで下さる方がいるのかなぁと思っていたので嬉しいです。ありがとうございます! (4月9日 18時) (レス) @page49 id: e6cc4ca720 (このIDを非表示/違反報告)
るしゐ - こんにちは〜!時差コメですみません…。ツキノワ。様の小説大好きです!!一般人視点、新しくて好きです〜!素敵な小説ありがとうございました! (2月11日 9時) (レス) id: 3376040ee3 (このIDを非表示/違反報告)
ツキノワ。(プロフ) - アイレさん» こんなに古い作品にコメントありがとうございます!読んでくださるだけでも嬉しいのに、コメントまでくださるなんて嬉しすぎます〜! (12月29日 23時) (レス) id: e6cc4ca720 (このIDを非表示/違反報告)
アイレ - え……まさかのパラドがいる!!え…めっちゃ新しい視点で物語読むの想像してた以上に楽しい……素敵な作品ありがとうございます!(*‘ω‘ *) (12月29日 19時) (レス) @page47 id: 2f4437d82e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツキノワ。 | 作成日時:2019年11月12日 21時