恋を彩る音楽達【特撮短編集】

迅×MY COLOR ページ3

MY COLOR/Perfume

電車に揺られながら、考える。

迅君はいいな、ヒューマギアで。

ヒューマギアは、私にとって憧れの存在だ。
だって考えてみて欲しい、ヒューマギアは世界中に居て、そのヒューマギア同士なら、世界中のヒューマギア達と繋がる事が出来る。その目で見るように世界を、文化も価値観も違う国を見れる。視覚の共有だ。翻訳機能によって話もできる。

そういう、機械にしか出来ないところが羨ましい。

そうやって沢山のヒューマギアや人間と接するなかで、彼がどんな感情に出会い、どんな未来を選ぶのか。それが私は密かに楽しみで。

空を飛び交うヒューマギア同士の通信、ヒューマギアがこれから出会うワクワク。色々あったけど、ヒューマギアの皆さんには是非これから色んな経験をして欲しいものだ。……なんかおばさんっぽいな。

携帯を開いた。時刻は10時前で、約束の時間にはまだ早い。

『明日楽しみにしてるね。おやすみ』

初めて出会った……というより遭遇してしまった時の恐ろしさを感じる幼い感じはどこへやら。こんなにスマートにおやすみメールをしてくれる今の迅君が好きになってしまうのも、無理ないと思う。

休日の昼間。気分は気圧の変化に負けたのか少し曇り。
とはいえそれにしては混んでる車内で、昨日の夜更かしで寝てしまいそうになる。

あー、会いたい。
いますぐ会いたい。

でもまだまだかかりそうだから。

ヒューマギアには及ばないけど、迅君からの返信の来ないスマホでも触って電車の心地良い揺れに揺られておこう。

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