8.すれ違い ページ9
〈黒尾side〉
「疲れたぁぁぁ。」
「お疲れ。」
「てつろーも! 」
あー。ほんと可愛い。会いたいから来たとか惚れる。
まあ既に惚れてるけど。
でも赤葦と一緒に来たってのは気に食わねー。
赤葦は絶対Aのこと好き。
俺も好きだからわかる。
でもAは俺のもんだ。
不安しかねーけど。
「てつろー? なにしてるの? 早く帰ろーよー! 」
「あ、おう。今行く。」
Aはちゃんと俺のこと好きなのか。そればっかりが心配で今にも心が潰れそう……。
「それでね! 研磨ったら…」
ほら今も。俺といるのにほかの男の話してる。悪気はないんだろうけどな。
「てつろー聞いてる? 」
「聞いてる聞いてる。」
聞きたくねーけど。
「もうっ。赤葦はちゃんと聞いてくれるよ? 」
『ブチッ』
今の一言で俺のなにかが切れた。
「じゃあ赤葦と付き合えば? 俺なんかより全然いいんじゃね? 」
「え、? てつろ?」
「……先帰る。」
「ま、待ってよ! 」
✱
家に帰ってからもなにもする気にならなくて……。全部俺が悪いのに。
はぁ。これで完璧に嫌われたかな。
……あれ、なんだこれ。
え、俺泣いてるの?
…………あぁもう。ほんっと馬鹿。
はぁ。もう寝よ。
『ぷるるぷるる』
……電話? 誰からだろ。めんどいな。
『ぷるるぷるる』
居留守を使おうとしたけれどいつまで経ったても切れない。
仕方なく俺はスマホをとった。誰からかも見ずに。
「もしもし。」
声ガッサガサ。そんなに泣いたかな……。
『もしもし? ……Aです。』
その声を聞いた瞬間、後悔した。
あー。なんで相手も見ずに出ちゃったんだろ。
この着信音ならAからの電話に決まってんじゃん。
なんて思っても後の祭り。もう出たんだから仕方ないか……。
「なに? 」
そんなつもりはないのになぜか言葉がきつくなる。
『……ごめんなさい。』
「なにが? 」
『部活の邪魔しちゃったよね……?
私、連絡もせずに勝手に体育館に行って……迷惑かけてごめんなさい。』
やっぱりわかってねーよな。別にそんなことで怒ってるわけじゃねーし。
むしろ来てくれて嬉しかったのに。
「それは別にいい。」
『え? 』
「Aは俺より他の男の方がいいのか?
いつも赤葦とか研磨とかの話ばっかり。
俺じゃダメなのか? もう……不安だよ。」
気がつくと弱音が口から滑り落ちた。
恥ずかしいけどもう止められなくて
「Aは俺のこと嫌い? 」
257人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闇音 艦那 - 嫉妬する黒尾さん可愛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!! (2018年6月12日 15時) (レス) id: dae19aa147 (このIDを非表示/違反報告)
ソルト=塩 - これからも頑張ってください~応援してまーす!!我ら腹筋…←長いので省略 も頑張ってください~あと私も亀更新なので安心してください!!! (2017年10月28日 21時) (レス) id: f35e671262 (このIDを非表示/違反報告)
インドア派@暇人 - 更新できないいい( ´:ω:` ) 書きたいことがまとまらないいいいい( ´:ω:` ) めちゃくちゃ亀さんごめんなさい。 (2017年9月17日 21時) (レス) id: cbff94a46b (このIDを非表示/違反報告)
インドア派@暇人 - ぱにぃにさん» ありがとうございます! 亀さんごめんなさいっ! 頑張ります(b・ω・)b (2017年8月16日 23時) (レス) id: cbff94a46b (このIDを非表示/違反報告)
インドア派@暇人 - 無気力零架さん» ありがとうございます! 更新くっそ遅くてすみません! 頑張ります(b・ω・)b (2017年8月16日 23時) (レス) id: cbff94a46b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:インドア派@暇人 | 作成日時:2017年5月28日 20時