3.文化祭 前編 ページ4
〈Aside〉
いよいよ文化祭当日。今日で全てが終わる。
あれから毎日。練習練習練習漬け。セリフも完璧に覚えられたし。大丈夫かな。
成功しますように!
「A先輩! 」
「あれ、恋。どしたの? 」
「衣装合わせするそうです! 」
「んー。了解。」
毎年、演劇部部員は自分のクラスの出し物も含め1日中衣装で生活することになっている。
「恋はもう着替えたんだねー。似合うよジャファー。
身長小さいからダメかと思ったのに。」
恋は部活1の可愛い後輩。子犬系? って言うのかな。
「ちょ、A先輩まで馬鹿にするんですか! ? 」
あらら、軽くいじったら拗ねちゃった。
「嘘だよ。とっても似合ってる。そもそも私より背大きいしね。」
「そうですよ! 俺のがおっきいんですからね! 」
「はいはい。んじゃ着替えてくるー。」
「もう。葵先輩ならまだしもA先輩まで……。」
「ごめんってば。」
私も早く着替えて教室行かないと。
✱
うちのクラスはお化け屋敷。そして私の係は受付。
お化けの仮装できないからね。
文化祭は既に始まりたくさんのお客さんが私達のクラスに立ち寄ってくれる。大盛況だ。
「お次の方。こちらのライトを……。」
懐中電灯を手渡しルールを説明しようとしていると
「君、Aさんでしょ? いつも及川がお世話になってまぁーす! 」
「わー。本物はもっと可愛い。その衣装、似合ってるよ。」
……はて、誰だ? 徹の知り合い? なんか2人共色気がすごいな。
「えーと、どちら様でしょうか。」
「あ、ごめんごめん。俺は花巻貴大。3組で、及川と同じ部活。んでこっちは、」
「松川一静。1組で同じくバレー部。」
あー。バレー部か。だから見たことないんだ。
でもなんで私の名前知ってるんだろ。
「おいA! 次はやくしろ。あれ、花巻と松川。」
その2人と喋っていると中から岩泉がお化けの衣装で出てきた。
ってダメじゃん。
「ちょ、岩泉! そのカッコで出てきちゃダメって言われてるでしょ? 」
「あ……悪ぃ。」
彼は今気づいたかのように慌てて中に戻ろうとした。
「あ、岩泉ちょいまち。一緒に撮ろうぜ。
準備おーけー松川? 」
「ん。おーけー花巻。じゃいくぞ。はいチーズ。」
『パシャ! 』
へ?
「んー。Aちゃん驚いた顔してる。まあ、可愛いからよしとするか。」
「じゃ俺達は行くなー。」
2人はそう言ってお化け屋敷に入っていった。
え、今写真撮られた?
……恥ずかし。
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くコ:彡 - 面白かったです!!夢主ちゃん女神かよ!!あと警官になったのは岩ちゃんじゃなくて大地さんですよー (2021年10月28日 16時) (レス) @page13 id: 2a355457dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:インドア派@暇人 | 作成日時:2017年5月15日 16時