15.子洒落た雑貨屋に芸能人 ページ16
「あ、はい。プレゼント用で。」
店「承知いたしました、この番号が呼ばれたらまた来てください」
・
友達へのプレゼントも基本この店。
可愛いものも、かっこいいものも、なんだか個性的なものも。
色々なジャンルが揃いにそろっている。
静かなお店で、確か５年位前から来ていた気がする。
「５」の数字が書かれた紙を、パーカーのポッケに入れて、店を散策。
「…、」
真珠があしらわれたネックレス。
可愛いけど、どうも買えない値段だ。
腕時計も、お洒落だから買いたいけど。
…無駄遣いはできないからね。
「…今度の、ご褒美だな」
手に取っていたものを元の場に戻して、回れ右。
・
１か月に一回、店は新しいものが入る。
それを毎回楽しんでる。
気に入ったものは即お買い上げ。
…最近買ったものは、確か便箋だったかな。
ピンクのストライプが入った便箋。
１０８円っていう格安だし。
なにより可愛かったのである。
…まあ、使う機会が無くて引き出しの奥に入れっぱなしだったけど。
・
「…んー」
新しいもののあるエリアに入ったものの、そこまで気に入ったものがなくて。
時間はただ過ぎてく。
お楽しみの時間はそろそろ尽きようとしてるのである。
遠くの方から「５番のカードをお持ちの方ー！」と聞こえてくる。
仕方ない、また１か月後だ。
と思いつつ、クマのキャラクターのストラップを掛けた。
会計場に行き、５番のカードとゆるキャラの人形とストラップが入ってるであろう紙袋をそれぞれに渡しあう。
「ありがとうございます」と言おうとすると、その女性店員さんは、小さな声でこう言った。
『ここにね、ついさっきまで嵐の松潤がいたんだって』
思わず、大きな声を出した。
…だって、潤くんはお仕事だと言っていた。
…なぜ、こんなところに…。
店「松潤もあなた様と同じように、プレゼントと思われるものをお買い上げしていったのよ？真珠のネックレスと、腕時計。」
まさか、…まさかね。
『…私、誕生日昨日でしたよ、８/３１です』
…まさかね。
・
期待していいのかな…？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：成瀬
| 作成日時：2016年11月3日 10時
