第31夜 ページ31
学校への登校中、コナンは合流した探偵団の中に目当ての人物を見つけた。
「灰原、ちょっといいか」
その様子に不信感を抱きながら、哀はそっと子供たちから離れる。
「何かわかったの」
「ああ、いや…金髪碧眼の美人に心当たりねぇか」
「はぁ？」
金髪碧眼の美人と言えば、思い浮かぶのはベルモットだが、コナンが求めている答えはそれではないだろう。そこでふと、昨日の会話を思い出した。
――人間か確かめたくなるくらい綺麗な人だったぜ
「…貴方まさか」
コナンは罰が悪そうに目をそらす。
哀はいてもたってもいられずコナンの肩を掴んだ。
「気をつけてって言ったでしょう！？まさか貴方の正体まで……！」
「いや、正体まではバレてねぇ」
ぐしゃりと頭をかき回して、コナンはごくりと唾を飲み込んだ。
「…あの人、突然こう言ったんだ」
――どうして君は、子供のふりをしているのかな？
「な……！？」
哀の顔がさっと青ざめる。限界まで目を見開いて、わなわなと唇を震わせた。
「俺たちがAさんに会った時、自己紹介くらいしかしてないはずなのに…」
「どうしてすぐ言わなかったのよ！？今からでも身を隠すべきだわ！組織へリークされる前に…！」
「いや、それがな…」
「何よ！？」
今にも逃げ出しそうな哀を引き止めて、コナンは腑に落ちない顔で言った。
「何でもないことみたいに言ってたんだ」
まるで世間話でもするかのように。
何故コナンがあそこまで動揺したのかわからない顔をして。
自分の疑問が、いかに常識はずれなのかを理解していなかった。
「それに、俺の答えを聞き出そうともしなかったんだよ」
何故と問うておきながら、彼女はコナンの様子を心配するだけして立ち去ったのだ。
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胡蝶(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございます！お、恐れ多いです…！蔵出しなので更新遅いですが、どうぞお付き合い下さいませ！ (2022年7月5日 3時) (
レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 好きな作品と好きな作品が合さってる上に最推し落ちとか神ですか！？この小説を推させてもらいますね！！！ (2022年7月3日 22時) (レス) id: acb22861a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2022年6月25日 12時
