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第15夜 ページ15

「……ん」

小さく身じろぎしたAは、夢うつつで誰かに抱きしめられているのを感じた。

あったかい、な。

いつもそうだった。お前は寝ると誰かれ構わずくっつくから、なんて言われて、ジュダルには抱き枕にされていた。

子供っぽい寝顔が可愛くて、ジュダルが起きるまでよく眺めてたっけ。
そんな事を言うと絶対怒って拗ねるから、口にしたことはない。

今日も寝顔を見てあげようと、Aはゆっくりと瞼を開けた。


「…あ、れ……?」


小さく寝息が聞こえる。その顔は確かにちょっと幼くて、可愛いな、なんて思う。
それから一気に昨日の出来事を思い出して、すとんと体の力を抜いた。


ああ、そうだった。ここは、あの世界とは違う。


この腕の主は、この世界で自分を見つけてくれたひと。

あの魔法がどんな魔法なのかはわからないけれど、意識を失う寸前、気づいたことがあった。

それは、転送先に条件が1つ指定されていたこと。


「……あの時、君は言ったね」



――そっちの世界でも―――



耳に残る、大好きな声。

それから、目の前で眠る降谷を見た。



ねぇジュダル。このひとが、それを叶えてくれるのかな。

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胡蝶(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございます!お、恐れ多いです…!蔵出しなので更新遅いですが、どうぞお付き合い下さいませ! (2022年7月5日 3時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 好きな作品と好きな作品が合さってる上に最推し落ちとか神ですか!?この小説を推させてもらいますね!!! (2022年7月3日 22時) (レス) id: acb22861a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年6月25日 12時

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