Case.54 ページ16
なるほど、そういうことね。
保護者がそんな状態なのはどうかと思うけど、あのボウヤも一緒なら問題ないか。
それに
「おや…噂をすれば、だね」
零が視線を向けた先から、眼鏡のボウヤが走って来た。
「あれっ、安室さんとAさん！どうしてここに…って、もしかして？」
大きな目を丸くしたかと思うと、にんまりと笑う。
「そう、この前言っていたデートだよ」
パチンと見事なウインク付きだった。何そのファンサービス。いらないんだけど。
その時、小さなバイブ音が聞こえてきた。零のスマホだったらしく、液晶を確認すると静かにそこから離れていった。
あれは多分仕事だな。
「遅かったな、コナン！」
「博士の具合、どうでしたか？」
「あー…とりあえず灰原に任せてきたけど、ショーの時間までに治まりそうにないぜ？」
『えー！！』
ボウヤからの残念なお知らせに、子供達がショックで悲鳴を上げた。
「そんなぁ、今日のショーは保護者同伴が必須なんですよ！」
「じゃあ、私達ヤイバーに会えないの！？」
「マジかよ！？」
「仕方ねぇだろ、トイレから出ることも出来ねぇんだから…」
どうやらかなり重症らしい。
かわいそうだけど、保護者がいないならどうしようもないわね。
「あ、そうだ！安室の兄ちゃん達と一緒なら、入れるんじゃねぇか！？」
「………へ？」
今なんて？
「そうですよ！博士の代わりに来てもらえば！」
「そっかー！」
いや、ナイスアイディアみたいな雰囲気になってるけど、君達何言ってるの？
「おいおい、お前ら…」
さすがのボウヤも呆れた顔で笑ってる。
「悪いけど、私達にも用事が──」
「いいよ、一緒に行こうか」
断ろうとしたところを、しれっと帰ってきた零が二つ返事でOKしやがった。何言ってくれちゃってんのコイツ。
「ホントですか！？」
『やったー！』
瞬時にその気になった子供達を横目に、私はじろりと零を睨みつけた。
「透……？」
「まぁまぁ、いいじゃないですか。子供達も喜んでますし。ね？」
小首を傾げるな。可愛くもなんともない。
「私はクッション選ぶのに忙しいの！」
「クッションって？」
ボウヤがなんのことかと聞いてくるので、懇切丁寧に究極の選択に直面していることを説明してあげた。
「なんだ、そんな理由か…」
「なんだって何よ」
失礼ね。
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胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます。修正いたしました！ (2022年8月2日 2時) (
レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 82話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年8月1日 7時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます！修正いたしました。ご不便をおかけいたしました…！ (2022年7月31日 17時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 66話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年7月31日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - cherry*さん» こちらこそです！更新本当に遅いのですが、どうか最後までお付き合いください！ (2022年5月27日 12時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2022年5月19日 5時
