経理部の大瀬さん[赤] (ページ20)

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20.結ばれた大瀬さんページ20

パチパチと経理部に響くタイピングの音。

心なしかいつもより良いリズム。

時刻は17時。

『いぇい！大瀬仕事終わりました！帰ります！おつかれ様です！』

佐「あのポンコツなA先輩が、一番に仕事終わるなんて...信じられない。」

森「心なしか、声色にもパワーがみなぎってますね。」

『この後予定があ、る、の、で！てへ。』

佐「分かりやすい！分かりやすくうざい！！どうせ山田太陽でしょ？惚気はいいから早く帰ってください。」

『バレちゃったかー！佐々木ちゃんは何でもお見通しだなー！』

佐「すみません、だれかこのアホを追い出してください。」

なんだよもー。

佐々木ちゃん冷たいなー。

とプンプンしながら更衣室で着替えを済まし、足早に会社を出る。

と...。

山「よ！！おつかれ！！」

ニッコニコ笑顔で手を振る山田太陽！！

可愛い！！

『お待たせしました！おつかれ様です！』

山「俺も今来たとこ！じゃあいくか！」

ニカッと笑う眩しい笑顔に私はクラクラっとノックアウト。

『山田さんのおごりならよろこんで！』

山「よし任せろ！！
あ、A！山田さんじゃなくて太陽な！彼女なんだから。」

そう言って私の頭をグシャグシャっと乱暴に撫でた。

みるみる私の心拍数は跳ね上がる。

うわーーー。心臓がドキドキうるさい！

山田太陽め！萌え殺す気か！！

私はにやける顔がバレないように必死にへの字口をした。

『へーいへい、分かりましたよー。』

あー可愛くない！素直になれ自分！