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07.飲み屋の大瀬さん ページ7

山田「とりあえず生2つでー!」




仕事終わりの居酒屋、大好きな人と飲むお酒は美味しいわけで。





『山田さんと二人で飲みに行くのって、去年の夏以来じゃないですか?』


山田「たしかに!一時期大瀬が営業にヘルプに回ってくれてたとき以来か!」





実は私去年半年だけ、営業部に異動していたのです。


どうしても人が足りないからと吉村部長にお願いされ、山田さんとセットで回っていたのだ。






山田「あん時の営業成績すごかったんだよなー。俺、初めて山崎さん抜いたんだよ!」



『まぁ私の愛嬌ありきってことですね乾杯!』

中身が半分ほど減ったジョッキを、山田のジョッキにぶつける。



カチンといい音がなった。






山田「あるかもしれないな!ちっとだけな!!!あはは!!」

ケタケタと笑う笑顔。



その嬉しそうに笑う顔が見たくて、あの頃私はめちゃくちゃ頑張ったのだ。






山田「あのさAに頼みがあんだけど!」

急に真面目な顔で話す山田さん。






え、何ごと?






『...なんですか?』





笑顔からの真顔...。

ギャップ萌えってやつ。






山田「あのさ!森若さんの連絡先なんだけど知ってたら教えてくんね?」




森若さん?




なぜ???





『え?どうしたんですか?!?急に!



まさか...



もしかして...



森若さんを狙ってる..




....とか?』

あははと冗談交じりに笑ってみたけど






対する山田は真顔のまま。







『え....まじで?』


山田「あーーー!!??まあそんな感じ??」






ちーーーーーーーーーーーん。






嘘でしょ...。



目の前に座る可愛い可愛い後輩ではなく。


今不倫を噂されてる曽根崎ミレイではなく。


難攻不落な森若佐名子。




あの城を落とそうというのかこの男は...。








そこからなんやかんや会話して解散したのだが、正直頭が真っ白でそれどころじゃなかった。



ふらふらと意気消沈して、家のベッドで寝たのが最後...。





家の天井を見つめながら、




山田太陽のクシャッと笑った顔。




整った横顔。




広い背中。




柔軟剤のいい香り。





を思い出しながら泣いていたら。

いつのまにか泣き疲れて眠ってしまった。

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ゆき(プロフ) - 太陽くんと恋がしたいーと思っていたところに出会ったので一気に読みました!テンポが良くてでもキュンとして面白かったです。付き合った後の2人も気になります! (2019年9月16日 13時) (レス) id: 71310d0de8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まる | 作成日時:2019年9月3日 12時

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