7色と白×淳太 ページ35
"じゃあ、とりあえず今日はこれで決定と言うことで。"
とスタッフとメンバーたちが帰っていく。
無事にホワイトボードに、決まったセットリストが書かれ、今日の打ち合わせは終わった。
ホワイトボードを嬉しそうに眺めるA。
"Aさっきは...すまんかった。"
メンバーが去った部屋でAの横顔に話しかける俺。
くるっと振り返ったAと目があった。
"淳太くん。すきやで?"
"え...?"
"このセットリスト!最高やん。"
笑顔でAが言った。
"あー!セットリストね!...確かにな!"
内心ドキドキしたが、顔には出さないように話した俺。
"さっきはごめんなぁ私うまく言葉にできんくて..。"
そう言って謝るA。
"いや、俺もイライラしとって。"
"淳太くん...覚えとるかなぁ?"
そう言ってホワイトボードの前で俺を見るA。
"私な、WESTのみんなには、それぞれ色がついとるって思ってて。淳太くんはそん中でも、みんなをまとめるリーダーで。
イメージカラーの黄色みたいに、キラキラしとんねん..。"
"しげも、のんちゃんも。神ちゃんも、流星も、照史くんも、濱ちゃんも、みーんなそれぞれ色がついとって、ほんまに魅力的やねんな。"
そう呟いてホワイトボードに視線を戻すA。
"...やけど、自分には色がない。やろ?"
俺はAの頭の上にポンと手を置き呟いた。
"...せやねん。私みんなみたいに、うまく自分を表現できんくて。で、今日みたいに相手を困らせてしまうことがあんねん。"
Aは寂しそうに呟いた。
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作者名:まる | 作成日時:2019年1月19日 21時