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溺れるナイフ ページ29

過酷な撮影も終わりCMやテレビで大々的に、溺れるナイフが上映されたことが発表された。





-映画館-




淳"平日なのに、むっちゃ人いるやんー。"



今日はウエストのメンバー全員で、
溺れるナイフを見に映画館に来ている。



"やっぱ他の映画にせーへん?"



Aは嫌そうな顔をして淳太を見つめた。




淳"なんでここまできて、
他の映画みなあかんねん。ほら行くで。"





望"なー、席どこらにするー?"

ポチポチと機械の座席をタッチする望。




重"あかんなんか緊張してきたわ。"

重岡もずっとそわそわしている。




神"Aポップコーンとか食べる??"




"私はええよぉ緊張して食べられへん。あとのんちゃん、私の席一番端にしてもらってええ?"




望"わかったー。"

と言ってメンバーの分もまとめて発券する望。




上映時間になり薄暗い映画館の中、のんちゃんに案内された席はスクリーンの真ん前の一番真ん中。


"いや、あんなにいい返事したのにわかってない!"


結局メンバーの悪乗りで重岡とAはスクリーンの真ん中に二人で座らされた。





望"まあまあまあ、夏芽ちゃん。"

そう言ってAの隣でポップコーンを食べながら望はケタケタと笑う。




"もー、嫌がらせやん。"

仕方なく席に座り映画を見た。



上映が始まると後ろの席から

桐"主演2人が絵になるなぁ。キラッキラしとるやん。"

と桐山がかがんでAに話しかけた。




"上手く撮れとるなー。私、別人みたいや。"

映画の中に映る私は監督やスタッフさんの力によって望月夏芽となっていた。




"あっ...。''

問題の重岡とのシーンが始まり、私たち二人はお互いに何とも言えない空気になる。
まさかこのシーンを10回以上取り直しただなんて、メンバーには口が裂けても言えない。



望"あー!キッスしとるやん!!"

望が私と重岡を見た。



重岡の隣の淳太が"望うっさい!!"と叱る。




重"・・・。"


いつもはうるさいくらいおしゃべりな重岡も
今日は映画が始まってから一言も話していない。





望"なんなん、普通にしげとAやん!"

スクリーンの中で笑う、大友と夏芽は、まるで普段楽屋に居るときの重岡とAだった。




淳"なんか俺は、夏芽は大友を選んでほしいと思ってまうな。"




重"...俺も。"



ボソッと口にした言葉は淳太以外誰にも聞こえなかった。

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設定タグ:ジャニーズWEST , 夢小説 , 重岡大毅   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:まる | 作成日時:2019年1月19日 21時

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