鶴と仏 ページ42
「いやあ、すまんなおつるさん！」
「全く、お目付け役は楽でいいね。あたしも早く隠居したいよ」
「わっはっはっ！おつるさんは優秀だからなあ。そう簡単には辞めさせて貰えんだろうさ」
部屋を出て、船内の廊下を歩く二人にすれ違う海兵達は皆慌てて敬礼する。
そのうちの一人から書類を受け取ると、おつるは「取り調べ報告書」と書かれた表紙を捲った。
「どうだ？有益な情報はあったか？」
「……予想通りさ。なーんにも吐きやしない。全員ドフラミンゴの部下の名に恥じない問題児ぶりさ」
「そりゃそうだな。まあ細かいことはインペルダウンに任せるとしよう」
目的地であるおつるの執務室に入ると、部屋に待機していた部下が頭を下げた。
センゴクがお茶を淹れてくるよう頼んで、部下が部屋を出たのを確認したあと、おつるは少し声を低くした。
「………で、アンタ本気なのかい？」
「んん？何がだ？」
「しらばっくれくれるんじゃないよ。あの子のことさ。本当に引き取る気かい？」
「ああそのことか。当然そのつもりだが、何か問題でも？」
「問題って、問題しかないだろう。あの子の血筋も、才能も、経歴も」
あの子──Aを海兵が見つけたのは、段々階層の四段目だった。
既に治療されていたものの肩には銃創があり、極度に汚れた身体に質の良い服、そして、苛烈な争いが繰り広げられていたはずの戦場で倒れた。
他の国民と事情が違うと判断したイッショウが密かに彼女を保護して、駆けつけたセンゴク達に身柄を引き渡したのだ。
『このお嬢さん、もしや噂に聞く天夜叉の実子かもしれやせん』
そうなれば、政府は全力で彼女の身柄を拘束するだろう。しかし親は極悪人だろうともその子どもには罪はない。
彼女は、我々が護るべき存在だ。
盲目の後輩がそう言ったのをセンゴクは深く頷いて、その手を強く握り締めた。
「イッショウはまだ新入りだし、何より今回の件でサカズキに喧嘩を売ってしまった。その点ワシは比較的自由な立場で、何より経験者だ。結構適任だと思うが？」
「あのね、ロシナンテのときとは訳が違うよ。あの子はあくまでも"元"天竜人に過ぎなかったけど、彼女の親は色んな連中に喧嘩を売りすぎてる。子犬一匹拾う問題じゃないんだ」
「子犬？………わっはっはっ！！懐かしいなぁ！ロシーを引き取ったときも同じこと言ってたぞおつるさん」
「アンタね……」
「再三言ってるが、証拠がないんだ。なんとでも誤魔化せる」
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本の虫(プロフ) - ぴのさん» ご指摘ありがとうございます！！またやらかしましたね！！ごめんなさい！！トーテムポールの親戚だと思います。本当にごめんなさい…… (2019年10月30日 18時) (
レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 取り調べ報告書のキャラの名前が違いますよ。トーレ厶ボールって誰ですかwww面白くて吹いたw (2019年10月30日 17時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
ひなな(プロフ) - この物語ほんっっっとうに面白くて大好きです！！これからも応援してますので更新頑張ってください(o^∀^o) (2019年10月20日 13時) (レス) id: 7b6c2dd18e (このIDを非表示/違反報告)
本の虫(プロフ) - 暇人で眠人さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。完全に素で間違えていました……。キャラの名前を間違えるというファンにあるまじき失態……過去の自分を殴りたいです…… (2019年10月18日 23時) (レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
暇人で眠人 - 作者さん！セッショウの所！イッショウですよ！間違ってたらすいません！ (2019年10月18日 21時) (レス) id: a9a348183f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本の虫 | 作成日時：2019年5月1日 9時
