第百二十話【取引完了】 ページ24
「レッドさーーん！！！」
「叫ぶなバカ！！」
通路に着いてすぐそう叫ぶと、積まれた木箱の隙間から飛び出したレッドさんに拳骨落とされた。
鍵持ってきたのにこの扱いはないんじゃないかなぁ！
「うるせェ。バレたらどうするつもりだ？アァ？」
「うぅ、滅多に人は来ないって言ったのに……」
「口答えするな………で、あったのか？」
「あ、はい！」
ポケットで温まった鍵をレッドさんにかざす。チョーカーと同じルビーを見たレッドさんは満足そうに目を細めた。
「おーやればできるじゃねェか。えらいぞ」
「えらいって……子どものお使いってレベルじゃないですよホント」
階段ダッシュで脚はパンパンになるしさあ……。多分これ明日筋肉痛だ。
「へーへー。んじゃ外してくれ」
「え、なんで私が？」
「鍵穴がうなじにあるんだよ」
あ、なるほど。
くるりと体を反転させたレッドさんは、床に膝着くと髪をかき上げた。
真っ白なうなじに黒いチョーカーが薄い皮膚に僅かに食い込んでおり、接触部分が赤らんでいる。
な、なんか妙に恥ずかしいなこの光景……ってバカ！私バカ！
ブンブンと頭を振って少し分厚い銀色の金具を睨む。その中心の鍵穴に恐る恐る小さな鍵を差し入れて、ゆっくり回した。
カチャ
鍵を抜いた直後、金具が二つに別れてゴトリとチョーカーが床に落ちた。
「っ、あ"ーー……とれたとれた。ったく、苦しいったらありゃしねェ」
ブツブツ文句を言いながら首や肩を回すレッドさん。立ち上がったついでと言わんばかりに、足元に落ちたチョーカーを通路の隅へと蹴飛ばした。
いやそれ爆弾なんですけど……誤爆したらどうするのさ……
「あの……」
「あ？……あァ、約束だったな。ほらよ」
約束バックレるつもりだったのかこの人。
とか思ってたら、あっさり例の手帳を投げ渡してきて、慌ててそれを受け止める。
えっ、普通に返してくれたんだけど。「お前にはこっちがお似合いだ！」って銃弾ドカン！みたいな未来覚悟してたよ。
「おれを一体なんだと思ってんだてめェ」
「え！？口に出てました！？」
「思いっきりな……契約は守る。信用に関わるからな」
何でもないように言い切ったレッドさんに、ジーン謎の感動が生まれた。
この人……私みたいな小娘相手でも対等に接するんだ……どっかの幹部とは大違いだ。だからと言って脅してくるのは切実にやめてほしいけど。
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本の虫(プロフ) - ぴのさん» ご指摘ありがとうございます！！またやらかしましたね！！ごめんなさい！！トーテムポールの親戚だと思います。本当にごめんなさい…… (2019年10月30日 18時) (
レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 取り調べ報告書のキャラの名前が違いますよ。トーレ厶ボールって誰ですかwww面白くて吹いたw (2019年10月30日 17時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
ひなな(プロフ) - この物語ほんっっっとうに面白くて大好きです！！これからも応援してますので更新頑張ってください(o^∀^o) (2019年10月20日 13時) (レス) id: 7b6c2dd18e (このIDを非表示/違反報告)
本の虫(プロフ) - 暇人で眠人さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。完全に素で間違えていました……。キャラの名前を間違えるというファンにあるまじき失態……過去の自分を殴りたいです…… (2019年10月18日 23時) (レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
暇人で眠人 - 作者さん！セッショウの所！イッショウですよ！間違ってたらすいません！ (2019年10月18日 21時) (レス) id: a9a348183f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本の虫 | 作成日時：2019年5月1日 9時
