第百十六話【取引２】 ページ16
「お前はこいつの鍵をドフラミンゴの部屋からちょろまかせばいい………どうだ？悪い条件じゃねェと思うが」
くるくると指先で手帳を弄ぶレッドさん。
鍵を取ってくること自体は不可能じゃないと思う。色々障害はあるけど、まあ死にはしない筈だ。多分。
でも、レッドさんに鍵を渡したら……？
手帳本当に返してくれるのかな？自由になった途端雲隠れするかもしれないし、二年前みたいに今度は本当に殺されるかもしれない。
「(まだ恨んでるもんね………)」
ちらりとレッドさんを見上げて、反射的に視線を反らした。
が、それが気にくわなかったらしい。大きな舌打ちの後、グワシッと遠慮容赦なく顎を掴まれて無理矢理顔を上げされられた。
「っぃ……」
「目を逸らすな。おれだけを見ろ」
暗闇で爛々と輝く赤い瞳と視線が交わる。
視線があまりにも真っ直ぐで、怖じ気づいて下がろうとしても、レッドさんは許してくれない。
どんな結果が予測できたって、拒否権なんて元々なかったのだ。
「………わかり、ました」
「おりこーさん」
レッドさんは、満足げに赤い目を細めた。
「んじゃおれはここにいるぞ」
「はい………っていうか、ここ何なんですか？」
「あ？……ここは正確には地下じゃねェ。元々は囚人や罪人用の通路だったらしいが……さっきの大移動でほとんど崩れちまった」
「へぇ」
「そのせいで今おれの行動できんのはここだけだ。まあ、普段から滅多に人が来ないから身を隠すにはもってこいだけどなァ」
そっか。だからさっきの大移動で一緒に運ばれたのか。
一つ疑問が解消されたところで、「とっとと行け」と軽くどつかれた。
「いだっ、はいはい！もう行きますよ！」
「おう」
「全く……」
「…………おい、」
「今度はなんですか？」
嫌みっぽく言って振り向けば、とても悪い顔をしたレッドさんの顔が思いの外近くにあった。
いつの間にか腰に回されていた腕で引き寄せられ、吐息を感じるほど近く、私の耳元に口が寄せられた。
「気ィつけろよ？おれ以外に傷付けらた日にゃあ、おれァ嫉妬で狂いそうになる」
「〜〜〜〜っ！！！」
大人らしい僅かに掠れた声に、顔が一瞬で真っ赤になったのがわかった。
「こ、こんな状況でからかわないでください！！」
手を振り払って一気に駆け出せば、後ろからクツクツと大層機嫌のよさそうな雰囲気を感じ取れた。
楽しそうで何よりですね！！鍵持ってこないぞ！
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本の虫(プロフ) - ぴのさん» ご指摘ありがとうございます！！またやらかしましたね！！ごめんなさい！！トーテムポールの親戚だと思います。本当にごめんなさい…… (2019年10月30日 18時) (
レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 取り調べ報告書のキャラの名前が違いますよ。トーレ厶ボールって誰ですかwww面白くて吹いたw (2019年10月30日 17時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
ひなな(プロフ) - この物語ほんっっっとうに面白くて大好きです！！これからも応援してますので更新頑張ってください(o^∀^o) (2019年10月20日 13時) (レス) id: 7b6c2dd18e (このIDを非表示/違反報告)
本の虫(プロフ) - 暇人で眠人さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。完全に素で間違えていました……。キャラの名前を間違えるというファンにあるまじき失態……過去の自分を殴りたいです…… (2019年10月18日 23時) (レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
暇人で眠人 - 作者さん！セッショウの所！イッショウですよ！間違ってたらすいません！ (2019年10月18日 21時) (レス) id: a9a348183f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本の虫 | 作成日時：2019年5月1日 9時
