第百十五話【取引】 ページ15
「……で、その、レッドさんはどうしてここに？」
「んなもんお前が一番わかってるだろう？」
そう言ってベストの内側から取り出したそれに、思わず声が漏れた。
「手帳！！」
「ドフラミンゴの部屋への廊下で拾った。名前は見たが、やっぱりお前のだったか」
「え……じゃ、じゃあ中身見たんですか？」
「"××月××日、晴れ。今日は街に下りた"」
「ぎゃあ！！」
「"おいしそうなクレープを見つけたけど、お財布を部屋に置き忘れてて買えなかった……明日また行こう"
すげェな。見事なまでに馬鹿丸出しだ」
「あーあーあー！！何も聞こえてませーん！！」
結局次の日も忘れたなんて言えない！！
耳をふさいで大声を出して誤魔化せば、レッドさんは心底愉悦と言わんばかりに笑みを深くした。
「と、とりあえず！拾ってくれてありがとうございました」
「おう」
「………その、渡していただけると」
「断る」
「え！？」
「それで得するのはお前だけだ。おれに利益がない」
そう言われると何も言えないけど、それはないんじゃない！？手帳拾っただけじゃん！
抗議の意味も含めてレッドさんを睨み付けると、逆に見つめ返された。き、気まずい……
「ハッ、そう睨むなよ。おれだって鬼じゃあない。取引しようぜ？」
「と、取引？」
何それ怖い。
「おれとてヤツの下で働くのはごめんでね。この混乱に興じてトンズラしてェところだが、ちィと問題があってな」
「問題？」
「これ、何に見える？」
シャツの首もとを緩めて私に見せたのは、さっきの大きなルビーだった。
「何って、チョーカー？」
「爆弾だ」
「爆弾！？」
何平然とトンデモないもの着けてんの！？スリル味わい過ぎでしょ！？
一歩下がった私をレッドさんは嗤った。
「ンな怯えなくてもそう簡単に爆発しねェよ。地下さえ出なきゃ、な？
天竜人が使ってる首輪の応用さ。ドフラミンゴの許可なしに地下から出ようとすれば……ドカン！即死しねェ威力なのがまた厭らしい」
「……お父さんが付けさせたんですか？」
「他に誰がいる？」
「…………」
「まあ、ヤツからしてみれば、おれなんざ『いると少し仕事が楽になる程度の道具』ぐらいの価値しかないだろうが、躾けといて損はないからなァ」
あり得ない。信じられない。
爆弾つきの首輪を付けられて操られるなんて、そんなの「人」じゃないよ。
レッドさんは、二年間ずっとこんな扱いを受けてきたというのだろうか？
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本の虫(プロフ) - ぴのさん» ご指摘ありがとうございます！！またやらかしましたね！！ごめんなさい！！トーテムポールの親戚だと思います。本当にごめんなさい…… (2019年10月30日 18時) (
レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 取り調べ報告書のキャラの名前が違いますよ。トーレ厶ボールって誰ですかwww面白くて吹いたw (2019年10月30日 17時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
ひなな(プロフ) - この物語ほんっっっとうに面白くて大好きです！！これからも応援してますので更新頑張ってください(o^∀^o) (2019年10月20日 13時) (レス) id: 7b6c2dd18e (このIDを非表示/違反報告)
本の虫(プロフ) - 暇人で眠人さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。完全に素で間違えていました……。キャラの名前を間違えるというファンにあるまじき失態……過去の自分を殴りたいです…… (2019年10月18日 23時) (レス) id: 37015c2fbe (このIDを非表示/違反報告)
暇人で眠人 - 作者さん！セッショウの所！イッショウですよ！間違ってたらすいません！ (2019年10月18日 21時) (レス) id: a9a348183f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：本の虫 | 作成日時：2019年5月1日 9時
