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警察庁に入りすぐで降谷を見掛けると、目が合ってしまい凄い顔をした降谷がズンズンとこっちに向かって来るではないか。
何?!私何かしたっけ?!書類でミスした?!
と内心焦っていると目の前に来ても尚、歩くスピードを落とさない降谷に後退りをする。
すると後ろには壁があり、私は逃げ場を失う。そのまま降谷はドンっと壁に手を着いた。
その時に耳元でミシッ…と音がしたのは黙っておこう。
「ちょっ、と…?ふる」
「A、結婚するぞ」
真顔でそう言った降谷。しかし照れ臭かったのか、少しだけ赤くなっている。
ん、ちょ、ちょっと待って?今、結婚と仰いました?
「は?いや、は?」
「別に松田と別れたんだろ。」
「そぉ!!…そぉ!!ですけども!!」
私は手を退かそうとしない降谷をキッと睨んだ。
逃げられないようにしてるんだろうけど、周りから見ればやっぱりそう見えてしまうので視線がやたらと痛い。
「欲求不満を幼馴染みで解消するのはどうかと思いますよ?」
「チッ……そうじゃないんだよ」
私が汚物を見る目で見たのが苛ついたのか、降谷は本性をそのまんま出して舌打ちをした。
「アハハハハハ!!」
「そんなに笑うことじゃないだろ…」
私はお腹を抱えて笑い転げているが、降谷は恥ずかしそうに私を見ていた。
説明を聞くと上からの命令で結婚(仮)をしろとのことらしい。
「それならそう言えば良いのに!わざわざ告白してきたんだ?」
「う”…。少し、興味があっただけだ」
煽り気味に聞くと降谷は片手で顔を隠して、本当に恥ずかしそうに「止めとけば良かった…」と後悔を口にしている。
私は席を立つと、自分の仕事に戻る。
去り際に、背を向けたまま降谷に叫ぶ。
「結婚指輪楽しみにしてるねー!!」
「は!!?」
「当たり前でしょ?仮にでも結婚してるんだから!バレないためにも宜しくねー!!」
後ろからガタッと椅子を引く音が聞こえたため、降谷はかなり驚いていたことが分かる。
私は半ば笑い気味に去って行った。
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やっち(プロフ) - 続編のパスワード教えて下さい (2023年4月4日 17時) (レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈 - 残念です。続編が見れなくて・・・ (2020年4月13日 13時) (レス) id: 81f99139dd (このIDを非表示/違反報告)
いっちー+∧∧(プロフ) - つ、続きが読めん…だと……。ここまで読んでこれの続きが…。 (2019年7月18日 12時) (レス) id: b24672f186 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ピンクさん» どうしてパスワード制なのでしょうか?期待させて続編へ向かわせて、見れないというのはとても残酷です… (2019年5月21日 17時) (レス) id: f92c717922 (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - 期待した自分がバカでした (2019年3月28日 19時) (レス) id: 96967fede0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピンク | 作成日時:2019年2月5日 21時