私、松田陣平に捨てられたと思ったらゴリラと結婚しちゃいました

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降谷の手をとり、バージンロードを歩いていると憂鬱な気分になった。

こんなにもお祝いしてくれる人達がいて、遙々遠いとこから来てくれている人もいるというのに_____


この結婚が嘘なんて_________


私は周りを見渡すが、皆笑顔で誰一人として悲しそうな人などいない。

本当に恐ろしい。仕事でこんなにもの人を騙すなんて…。そう思った。

一人でも、この真実を知ったらどうなるのかと考えてみるが想像がつかなかった。


「どうした？」

「ううん、幸せだなぁって」


降谷が心配するような顔で小声になって尋ねてきたので、私は微笑み返す。


「……それは……本心か？」


その一言に驚いて、涙が目に溜まるが慌ててポーカーフェイスを保つ。


「うん、本当に…。幸せだよ」


そうだよ、こんなイケメンをゲット出来るなんて仕事じゃないと無理なんだから！と自分に言い聞かせる。

降谷も私のこと解ってくれようとしてるし、嫌いなわけじゃない。









けど______









それでも_____________









松田がよかったなんて……絶対に言えない。


自分の気持ちに蓋をして奥底に封印した。

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