幸せの法則-S.Ohno- (ページ47)

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いってらっしゃいと見送って車に向かうのを確認する

隣のドアが開くのがわかった

智「ぁ、…」

「、……おはよう、ございます…、私、櫻井さんとお付き合い、して、ます…」

言おう、言おうってずっと思ってた

寝癖にまたもやドキドキして馬鹿みたい

智「ん、そっか……、じゃ、また、…」

そっか、今日収録同じなんだっけ

驚くほど嵐の話をしない櫻井さんはきっと私に気を遣っている

いいのに、私を少しくらい傷つけていいのに

だって私の好きな人はこうやって私を傷つけていくのだから

言えてすっきりってわけにもいかない心

会えてまた好きになってしまった心

櫻井さんの優しさが痛くて

大野さんの寝癖が嬉しくて

わけわからない

順調に進んでいるのは何を隠そう仕事だけ

依頼も増えているけれど持ち前のスピードで1日で何枚も描いて

たまにチュウさんにダメ出しをくらって描き直して

そのおかげで私の休日は半月もある

「なに、しよう…」

ふとカレンダーを見ると3月

あったかくなったなぁ

部屋の掃除をして並べてある2つの歯ブラシに目が止まった

これが、私の幸せ？