幸せの法則-S.Ohno- (ページ36)

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「おいしい！」

誕生日の何日か後に食べたケーキはすごくおいしくて

櫻井さんも夢中で頬張ってる

翔「Aちゃん、クリームついてる」

「ん？、どこですか？」

ここ？ここ？ってやってもクリームの感触はない

翔「ここ、」

そう言って私の触っていないところのクリームをひょいと取った

それを口にしてうまって言ってる

翔「わかりやすっ！」

顔真っ赤ですよね、知ってます、慣れてないんです

「櫻井さんのばかぁー！」

ぽこぽこ、櫻井さんの胸を叩くと櫻井さんはハスキーな声で笑う

でも、服のせいでするって拳が下に落ちて頭が櫻井さんの胸に収まった

どうしよう、ドキドキする

「ご、ごめんなさい、」

慌てて普通の姿勢に戻ろうとした

でもぎゅーって抱きしめられた

櫻井さんの香りが私を包む

ちょっとショートケーキのイチゴの香りがする

翔「…どういう意味か、わかる？」

「……」

優しい声で問われる、心臓がとくとく聞こえる

櫻井さんともっといたい、けどこの気持ちは恋じゃない

翔「諦めて、俺にしなよ」

この人は私の気持ちもわかってくれる

「櫻井さん、ごめんなさい」

いいんだ、これで

そうこれで、いい、私の気持ちは大野さんにあるのだから