幸せの法則-S.Ohno- (ページ34)

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櫻井さんとは違う温かさが大野さんにはある

同じ温度でいてくれる

仲間だねって言ってくれているみたいで

智「だいじょーぶ？、」

「うん、」

智「…おいらのせいでこんなになっちゃって、ごめん、」

出てくる言葉は謝ることに関してだけなのはなぜ？

「そんなこと、ない……」

違う、あなたには感謝しなきゃいけないのに

「私、あれから、世界から色が消えたんです、なんにも、お先真っ暗でした

でも、大野さんがこうやっていてくれるだけで彩られて

こんなに人から祝ってもらうのも初めてで、感謝してます」

大野さんはぽかんとしてたけどふわって笑った

智「…ふふ、似てる」

「え？」

智「ううん、まだ諦めきれない好きな人に似てただけ」

そう言って私の頭を撫でた

もう諦められた私は、軽い女なのかな

大野さんに問いかけたかったけれど

その目は私じゃないあの人を見ているようで

「大野さんが幸せになんなきゃ、その人も悲しみますよ」

自分の想いを飲み込んで

ほっぺが痛くても微笑んだら

大野さんは私に言った

智「未練タラタラだね、」

今にも泣きそうな顔で無理に微笑む彼に

惹かれて恋をしてたのに失恋した今になって

この気持ちに気付いたことを後悔した