幸せの法則-S.Ohno- (ページ16)

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15-Oside- ページ16

スケッチブック、手出すなって言っとけばよかった

弱々しく小さく寝息を立ててるこの子を見て思う

あのハガキを見たAちゃんは笑った

「幸せそう」

そう言いながら大きな粒をたくさん流しながら倒れこんだ

抱きかかえると彼女の体は軽くて細くて壊れてしまいそうで

おいらはすぐにマチコさんとこに行った

マチコさんとこに行って正解だった

忠「お、智……マチコからもう聞いた」

智「…ん、この子、壊れちゃいそうだね」

疲労でこうなってるってマチコさんに言われたけれど

それだけじゃない気がしてたまらない

忠「…お前とさほど変わんないよ、コイツは」

そう言ってAちゃんを見たチュウさん

智「…Aちゃんのこと、好きになれると思ったんだ」

でも諦めたほうがいいのかもしれない

自分自身も、彼女も、忘れたくても忘れられない人がいる

忠「智、お前、それ本当か」

「んふふ、本当」

忠「…お前にだけ、話す」

そう言ったチュウさんの隣にマチコさんが座った

マ「智と同じだったのよ、この子」

この2人が涙ぐむのは初めて見た

それでこの子が苦しんでいることを改めて感じた