おやすみ ページ21
肩をしっかり掴んで離して私の頬を大きい彼の手がそっと包んだ
翔「俺のこと好きなの？」
「何ですか、突然笑」
翔「いやあ、なんかやっぱり信じられないんだよ、俺」
嘘でしょ！あんなに言ってるのに？！
愛を込めて花束をあげるつもりで好きだと言っているのに？！
「大好きですよ、好きで好きで仕方なくて、今この瞬間も大好きって…溢れてませんか？！」
翔「いや、うん笑、溢れてる」
「でしょう？翔くんのほうがわからないです、好きだとか言ってくれないから」
翔「そう？俺はね大事なときしか言わないから」
「ええ、残念」
翔「でも絶対離したくないって思ってる」
そのまま、手が私の前髪をくいっとどかして、唇が額に触れた
愛おしいって言ってくれているようなそんな感覚
「じゃあ唇を！どうぞ奪ってくださいまし！」
翔「ばーか笑」
「牛乳飲んだあとですが！」
翔「うん、していい？笑」
「どーぞ！」
ぎゅうっと目を瞑ったらまた、ふんわりとしたキスが降ってきて
そのまま、啄むようなキスから蝕まれるんじゃないかっていうものに変わっていく
「っ、は…苦し、」
翔「鼻で息しないの？笑」
「違います、…心とかなんか色々泣きそう」
そう言ったらまたぐっと深くなった
初めての先輩のこういうキスは私の全部を奪っていきそう
でも怖くない
だから離れたくなくて、服をぎゅっと掴んだ、服よ、伸びませんように
翔「煽ってる？」
「へ、」
翔「無意識って怖っ笑」
またもっともっと深くなる
さっきの本棚のピンクちゃんのことは忘れてしまいそうなくらい
ベッドに連れて行かれて、ああ、先輩が好きって何回言ったかな
体中全部愛されてるようで
ただ本当に大事なときにしか言わないその好きという言葉を聞けただけで
私のことを見つめるいつもの眼差しじゃない翔くんの目を見て
好きなところが増えてキャパオーバー、そしてゲームオーバー
ふわふわした感覚のまま、私は先輩の胸にもたれて眠たくなってきた
「翔くん、」
翔「ん？」
「このまま、寝ていいですか？」
翔「いいよ」
おやすみ、と私の頬にしたキスで目を閉じた
普通はキスでお姫様は起きるのに
まあ私はお姫様じゃないからだと思いますけど
おやすみってキスされて眠るのは、おはようよりいいと思う
心臓のリズムが子守唄
香りは私を包んでくれるお布団
大好きな先輩、
「おやすみなさい」
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こあら子(プロフ) - Miiさん！遅くに失礼します。お久しぶりです！電車の彼や、短編シリーズでよくコメントさせてもらっていたものです。半年ぐらいの間、サイトに来ていなかったのですがずっとMiiさんの小説がよみたいと思ってました！またコメ欄にお邪魔でき嬉しいです。続き楽しみです (2016年3月21日 0時) (
レス) id: c57e401781 (このIDを非表示/違反報告)
Mii(プロフ) - まぁさん» そうなんですよね、鍵をつけてやろうか悩んでます、ありがとうございます、前向きに考えますね (2016年1月22日 23時) (レス) id: 1b4a46f467 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - はじめまして！いつもキュンキュンしながら読ませていただいてます！青い鳥アプリは危険でもありますし…私的には賛成なのですが…。これからも更新待ってます！ (2016年1月22日 20時) (レス) id: 5178e5ca48 (このIDを非表示/違反報告)
Mii(プロフ) - はまなさん» ありがとうございます！ (2016年1月9日 18時) (レス) id: 1b4a46f467 (このIDを非表示/違反報告)
はまな - 読ませていただきました！面白いですね。更新待ってますo(^▽^)o (2016年1月9日 17時) (レス) id: ba6699d527 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mii
| 作成日時：2015年12月23日 20時
