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spring moon #12
歩きながら沢山の話をしてくれる彼に、終始返
事をする事しか出来なかった。
けれど、少しづつ彼を知れているのだという事
実だけで心が浮かれる様に嬉しくなった。
彼が釜山から上京して高校に通っている事や、
家ではなく宿舎にて先輩後輩交えて暮らしてい
る事。
ブレイクダンスを趣味でしている事や実家では
猫を二匹飼っているなんて他愛もなく些細な事
まで、まるで楽しそうに話してくれた。
話を聞きながら、彼がどれだけ優しい子なのか
と言う事が身に染みる様に分かった気がした。
夜が更ければ更ける程、夜風が冷たく頬を撫で
るのに寒いと感じないのは彼が貸してくれたロ
ングダウンジャンパーのおかげだろう。
身を寒さから守ってくれる大きなジャンパーか
らは、幼く笑う彼から想像出来ないくらいに大
人っぽい香水の香りが鼻を掠めた。
「俺、ここから地下鉄だけどヌナはまだ歩く？」
話に夢中になっていた余り、知らない間に地下
へと続く道の分岐点前に来てしまっていた。
一人で帰る帰り道はあんなにも長く、遠く感じ
てしまうのに彼と一緒だと早いとすら思ってし
まうだなんて、変な感じだ。
「ううん、少し行ったら家に着くから...気を付
けて帰ってね」
「女の子一人は...俺、送るよ」
「ダニエルくんが遠回りする事になっちゃうよ」
「でも...」
「何時もの道だから大丈夫だよ、ありがとう」
「ヌナ、気を付けて帰ってね？」
「うん、またカフェで会おうね」
「またね...ヌナ」
またね、そう言われた彼の言葉を合図にする様
にして私は止めていた歩みを進め直す。
幾分歩いた所で振り返ってみれば、地下鉄の入
り口前にて私を見送ってくれている彼と目が合
った。
私が振り返った事に気付くと嬉しそうに大きく
手を振ってくれる為、思わず笑みが溢れる。
そんな彼に手を振り返して前を向くけれど、何
だかまだ彼に見守られている事が分かる。
きっと姿が見えなくなるまで彼は地下鉄へと降
りたりしないのだろう、なんて。
幾分足取りが軽い様な気がするのは何故だろう
か。
彼の淹れてくれたラテが相変わらず甘くて美味
しかったからなのか、それとも彼とこうして話
す事が出来たからなのか。
理由はハッキリ分からなかったけれど、何時も
はつまらない帰り道でさえ何処か楽しいのだ。
態とらしく大股で歩みを進めながら、雪を踏む
度に鳴る不思議な音でさえ今は可笑しく思えた。
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choi(プロフ) - maryさん» ジソンオンマタイミング！笑 母性本能全開のジソンさんにはオンマ的ドジも頑張ってもらわないと、と思いましてヽ(´o｀；にしても我ながら今のタイミングはちょっと！ですヽ(；▽；)ノ (2018年9月12日 19時) (
レス) id: 3ac3189961 (このIDを非表示/違反報告)
mary(プロフ) - あああああ！！ジソンオンマー( ＴДＴ)今は声かけちゃダメー( ＴДＴ)笑 (2018年9月12日 12時) (レス) id: d75f5942a5 (このIDを非表示/違反報告)
mary(プロフ) - ぜひ！！ぜひその番外編読みたいです！！( *´艸) (2018年9月12日 12時) (レス) id: d75f5942a5 (このIDを非表示/違反報告)
choi(プロフ) - maryさん» ジェファンとの絡みに反応下さるのmaryさんだけなので、密かに凄く嬉しいです！笑 番外編でダニエルくんとジェファンのお話を書こうかな...なんて思っちゃいますヽ(´o｀； (2018年9月12日 11時) (レス) id: 3ac3189961 (このIDを非表示/違反報告)
mary(プロフ) - ジェファンとの絡み待ってましたー！！やっぱりダニエルくんとジェファンくんの絡み大好きです(*´∇｀)もうウジンに何されたんだ！！笑 (2018年9月11日 23時) (レス) id: d75f5942a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CHOI | 作成日時：2018年7月9日 16時
