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やみくもに走った。心臓が痛くなる位に。
こんなに必死になって走らなくても、彼は絶対に追い掛けて来たりなんてしないと分かっているのに。
『はぁ…はぁ………ははっ…あははっ…、』
息を整えながら、血の昇った頭を冷やすと。
彼の言った通り、私には行く宛もなければ。
鞄の中に入っている財布の中も、彼に与えられたお金とカードしか入っていない事に気付く。
どんなに威勢良く啖呵を切っても。
飼い犬以外の何物でも無い事実に笑う事しか出来なかった。
情けない。心の底から。
自分が情けなさ過ぎて、泣けてくるし笑える。
この街で私は、一人だ。
家族も、友達も、恋人も居ない。一人ぼっち。
♩♩♩♩♩
『何で…今…掛けて来るかなぁ…(笑)』
出るつもりは無かった。
自分から掛けるつもりも無かった。
けれど今は。
誰でも良いから優しくして欲しかった。
寂しさや孤独を、埋めて欲しかった。
KH『今どこですか?!…Aヌナ…?Aヌナ。!?』
『けて…、助け…てぇ…、!うぅ……。』
この国で出会った、たった一人。
こんな薄汚れた私を心配してくれて優しくしてくれるたった一人の人間。
キュヒョン助けて。今すぐ。
もう一人ぼっちは…嫌だよ…。
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めか★ - とっても面白いです☆更新待ってます(^-^)頑張って下さい(*^^*)♪v(*'-^*)^☆ (2013年11月28日 21時) (レス) id: 8ddea797c8 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ(プロフ) - お久しぶりですっ!ぎゅみさんの新連載。。。めっちゃ楽しみです。 (2013年9月12日 8時) (レス) id: 9329e0ce7e (このIDを非表示/違反報告)
BB.TOPeri(プロフ) - こんばんはー!書いちゃいましたね(笑)早速読ませていただきました!これからの展開、楽しみです! (2013年9月11日 23時) (レス) id: de616ae4ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぎゅみ | 作成日時:2013年9月11日 13時