クソ幼馴染みの憧れ３ ページ8
私は結局、かっちゃんと食堂で食べる事になった。
「…………」
「…………」
朝の事もあって、私は顔を合わせづらいと思っていたのだけど、かっちゃんはそうじゃないのかな。
いや、でも心なしか、目は合わない気がする。向かい合ってご飯食べてるのに。
まだ怒ってるかな。
ガンッと飲み終わったコップを置くかっちゃん。
……うん。
とりあえず気分は絶対良くないな。
「……食わねーのかよ」
「え……あ、食べる！食べる！」
ギロッとかっちゃんの目が私に向いたと同時に、私はご飯に目線を慌てて移した。
どうやらいつの間にか手が止まってたみたいだ。
かっちゃんはもう食べ終わりそう。
「……おい、A……朝の事だけどよ……」
かっちゃんがそう言い出した時。
ウウーーーッ！！ウウーーーッ！
けたたましいサイレンの音が食堂内に響き渡る。
《セキュリティ３が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい》
機械的な声の放送が入り、緊急事態である事が分かる。でも急過ぎてどうしたらいいか分からない。
「……逃げるぞ、A！」
一斉に走り出す周りの生徒達。
それを見て固まる私の手をかっちゃんは素早く握って、私を立たせた。
しかし、出口で混み合っているのか、だんだんと人の流れに巻き込まれて行く。
「クソモブ共がッ！パニクってんじゃねェよ！」
かっちゃんは苛立ちつつ、私の手を握るのを強めた。確かに、このままだとはぐれてしまいそうだ。
「……っ痛！」
逃げようと急ぐ他の生徒と、すれ違いにぶつかる。
「ッチ！クソが！おい、A。来い！」
「え、え？」
かっちゃんが私を呼ぶ。
来いって言われても意味分からな……
ドンっ！！
迷ってる内に後ろから来た人にぶつかられて、体勢を崩し、前のめりに倒れる。
「わわっ！？」
「……バカ！だから来いっつっただろうが！！」
しかし、結果的にかっちゃんの胸に飛び込む形で転倒を免れた。頭上から、少し焦ったかっちゃんの声がする。
「ご、ごめんかっちゃん！痛っ！！」
恥ずかしくて離れようとしても、既に人混みにのまれて、後ろから押されるばかり。
「……動くんじゃねェ！危ねェからそのまま俺に掴まってろ」
「で、でも……」
掴まるというか、むしろ私がかっちゃんに抱きついてるみたいなこの体勢はいくら何でも恥ずかしい！
しかし、かっちゃんは繋いでた私の片手を一旦放すと、今度は私の両手首を掴み直し、自分の背中に回すように誘導する。
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Yuki(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！かっちゃんはやればできちゃう料理男子です笑主人公の胃袋をガッチリ掴んでます！また新しく続編を作りましたので、そちらもよろしくお願いします(*^^*) (2016年6月25日 14時) (
レス) id: b5e1978a20 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 休日編キターーーー！！！かっちゃんーーーー！！！実は料理男子なの！？･･･スープ飲みたいな･･･騒ぎましたねすみません、続き楽しみです！！ (2016年6月24日 0時) (レス) id: 088ecfe5cf (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - すずぅさん» コメントありがとうございます！かっちゃん最初めっちゃ嫌な子でしたもんね笑好きになるキッカケになれて凄く嬉しいです！(*^^*)更新頑張りますので、今後ともよろしくお願いします！ (2016年6月20日 15時) (レス) id: b5e1978a20 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！やっと幼馴染みの関係から変化を起こすきっかけが作れました！クレープ組の活躍に私も期待したい所です笑 (2016年6月20日 15時) (レス) id: b5e1978a20 (このIDを非表示/違反報告)
すずぅ(プロフ) - 最初は苦手だった爆豪もこの小説のおかげでヤバイほど好きになった。最高です…！！！応援してますっ (2016年6月20日 2時) (レス) id: 66e540a67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yuki | 作成日時：2016年6月1日 12時
