クソ幼馴染みの休日４ ページ39
思えば、あの時かっちゃんがしてくれた場所は、傷の近くだった。
でも痛くないように、傷からズラしてしたのがたまたま唇の端だったのかもしれない。
じゃなきゃ、あんな風に笑って出来ないもんね！
うん、そうだよ！解決解決！
「かっちゃんかっちゃん。このスープってまだおかわりとか……できたりする？」
「……んな気に入ったかよ。……貸せ」
かっちゃんが伸ばしてくれた手へ、マグカップを乗せた。
やっぱり大っきい手だなぁ。
お鍋で作ってくれていたようで、かっちゃんが新しく注ぎ足してまた渡してくれた。
「……ありがとう。かっちゃんの作ってくれたスープ、私一番好きかも」
「ッハ、言ってろ」
「ね、かっちゃん。このスープ貧血に効くんでしょ？ほうれん草の他に何入ってるの？」
「…………教えねェ」
「わ、私も作ってみたいの！お願い教えて！」
「うるせェ！黙って飲めねェのかよ！」
「うぅ……貧血に効くなら私も知っておきたいのに……」
「……フン」
かっちゃんはまたそっぽを向いたままこっちを見てくれない。そんなに秘蔵のレシピなのかな。
確かに凄く美味しかったけど。
教えて貰えない事が分かって、残念とは思ったけど、ならせめて今この手にあるのだけでも味わおう！と開き直ってマグカップに口を付ける。
ズズッ……
やっぱり美味しい。
うん……レシピ教わっても、私にはここまで上手く作れないな。
でも、もうこの味とお別れなんて……。
「飲みたくなったらまた言やァいいだろ」
ボソッと聞こえたかっちゃんの声。
「……へッ？え、かっちゃん作ってくれるの？」
「お前が飲みてェ気分と、俺の気が向くのが被ったらの話だ！！」
テーブルに頬杖をつきながらこっちを向いたかっちゃんが、そう言った。
「う、うん！それでも良いよ！かっちゃんが気が向いた時が、私の飲みたい時にするから！！」
かっちゃんの思いがけない提案に喜んで頷く。
でもそれを聞いたかっちゃんはポカンとした顔した後、ちょっと口角を上げた。
「……バァカ。それじゃ永遠に飲めねェよ」
「えっ！？なんで」
「ま、次作って欲しかったら、そん時俺の機嫌取ってせいぜいお願いするこったなァ」
「そっか、分かった！お願いしたら作ってくれるんだね！！頑張る！」
「Aお前……」
かっちゃんは何故か私の事を呆れたように溜め息を吐いて見てきたが、私はそんなかっちゃんに三杯目のおかわりを要求した。
とりあえず、かっちゃんと気まずくなくなって良かった！！
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Yuki(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！かっちゃんはやればできちゃう料理男子です笑主人公の胃袋をガッチリ掴んでます！また新しく続編を作りましたので、そちらもよろしくお願いします(*^^*) (2016年6月25日 14時) (
レス) id: b5e1978a20 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 休日編キターーーー！！！かっちゃんーーーー！！！実は料理男子なの！？･･･スープ飲みたいな･･･騒ぎましたねすみません、続き楽しみです！！ (2016年6月24日 0時) (レス) id: 088ecfe5cf (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - すずぅさん» コメントありがとうございます！かっちゃん最初めっちゃ嫌な子でしたもんね笑好きになるキッカケになれて凄く嬉しいです！(*^^*)更新頑張りますので、今後ともよろしくお願いします！ (2016年6月20日 15時) (レス) id: b5e1978a20 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！やっと幼馴染みの関係から変化を起こすきっかけが作れました！クレープ組の活躍に私も期待したい所です笑 (2016年6月20日 15時) (レス) id: b5e1978a20 (このIDを非表示/違反報告)
すずぅ(プロフ) - 最初は苦手だった爆豪もこの小説のおかげでヤバイほど好きになった。最高です…！！！応援してますっ (2016年6月20日 2時) (レス) id: 66e540a67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Yuki | 作成日時：2016年6月1日 12時
