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*菜愛side
『だからこそ君らは何があっても生き残れ。
そして最後は笑いあって共に暮らし、死ね』
実弥「__!!!!」
『悪鬼滅殺が最終目的ではない。
あくまで幸せに生きる為の障害を消してるだけだ』
そう、鬼舞辻無惨もお互い障害を消してるだけ。
半天狗の言う通り
悪いことはしていないのかもしれない。
人は生きる為に動植物を喰らう。
障害になる毒や野生動物を殺す。__それと同じ。
鬼は生きる為に人を喰らう。
障害になる毒や鬼殺隊を殺す。
成程そう考えると存外似た者同士なのだろう。
『ただ、お前は己の為に龍虎を怒らせすぎた。
手を出してはいけないものに手を出した、か』
実弥「…何の話ですかァ」
『独り言だ。気にするな。
まぁ私の言ったことも覚えといてくれ』
実弥「…おォ。
……俺ァ全部終わったら玄弥を迎えに行く」
まるで嫁を迎えに行くような言い方だな。((苦笑
それでも決戦が明けた先に生きる理由が有れば、
どんな事があっても生き残る気力が湧くはずだ。
妹を治す為に戦う炭治郎達とは違い、
私たち柱は生きる理由を見失いすぎた。
死んでもいいという覚悟を持ったしぶとさと
生き残りたいというしぶとさは違いすぎる。
だから生きる理由を見失ってる者には思い出させる。
それが上司としての私の仕事でもある。
残りは義勇だが、義勇は炭治郎がなんとかする。
『では。私も最終決戦に向けて鍛錬してこよう』
実弥「……菜愛さん」
『なんだ?』
実弥「ありがとうよォ。それと
アンタは誰がなんと言おうと"産屋敷菜愛"さんだァ」
『__!!』
実弥「柱の殆どを育て、俺たちの目標で、
鬼殺隊を10年も支えた"産屋敷菜愛"さんだァ」
『ふっ……ありがとう』
励ましに来たつもりが励まされてしまうとはな。
でもこれで良かったのかもしれない。
_______ありがとう実弥。
また1つ、実弥の柔らかい頭を撫でると
風柱邸を去った。もう1番初めの隊士が来る頃だ。
空はまだ日が高いまま。
私はその足でとある山のとある洞窟への道を行く。
その洞窟までには半日かかる。
きっと着くのは日が落ちてからだろう。
その洞窟の名は「地獄洞」。
イザナギとイザナミの逸話のモデルとなった洞窟で、
その奥には地獄へと繋がっているとも言う死の場所。
空気がほぼ皆無と言っていいその場所で
私は皆を守るための最後の力を身につけよう。
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彼岸(プロフ) - ありがとうございます!そう言って頂けるととても嬉しいです! (2020年12月2日 12時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - テスト頑張ってくださいね!更新は急がなくて大丈夫ですよ!お身体大事になさって下さい!更新は気長にゆっくり待ってます! (2020年12月2日 11時) (レス) id: 94f806d9d0 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - すみません、意図は無いです。更新間違えしました! (2020年11月27日 18時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
萌 李 。(プロフ) - 話数が160から163になっていますよ!何か意図があるなら申し訳ないです。いつも楽しく読ませていただいてます!続き楽しみにしています! (2020年11月27日 16時) (レス) id: 4efc2c34fa (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - 原作全てをもって終了させていただく予定です。長くなると思いますが、お付き合い下さい。 (2020年11月24日 9時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年11月23日 19時