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*菜愛side
待ち合わせは産屋敷邸。
黙って黄昏ているあまねはやはり美しい。
耀哉のこととなって興奮するととても残念だが…。
黙っていれば浮世離れだ。黙っていれば……。
『お待たせ致しました、あまね様』
あま「2人きりの時は昔に戻りましょう?お義姉様」
『はは、そうだな。2人きりは久しぶりか。
息災だったか?あまね』
あま「もちろん。聞いてくださいよ、お義姉様」
あ、絶対「耀哉自慢」始まるじゃん。
あまねは基本的に惚気ない。
その代わりにこれでもかと言うほど耀哉を自慢する。
いや、知ってるし←とか思いながら聞いている。
あまねの耀哉好きはもはや信仰レベルだ。
耀哉と関わるともはや宗教。
すげぇよな。我が弟。←
あま「それでね…って聞いてます?お義姉様」
『おーおー、聞いてる聞いてる』
軽く流しながら私はあまねと景信山を目指した。
まだ残り雪のある山道。
薄暗く湿った道半ば、鬼が現れた。
『…チッ、あまね。私の後ろに』
あま「はい、分かりました。ご武運を。」
『月の呼吸・拾壱ノ型_水面の月神』
微笑み給え。
水面を揺らし、三日月を背に現れる彼のように。
月の呼吸・拾壱ノ型_水面の月神
コレは水の呼吸・拾壱ノ型_凪と似ている"静"の技。
有効範囲に入りこんだ鬼を水面の月神が水の底へ引きずり込む。水の音にかき消される悲鳴は聞こえない。
痛みもほとんど感じない。微笑む三日月の技。
ぶっちゃけ、めちゃくちゃ悲鳴をあげる痛みの技を使っても良かったのだか、あまねの前なので、
__少し、格好をつけたかった。
子供じみていることは分かってはいるが、それでも可愛い義妹なので血腥いとこは見せたくなかった。
『終わった。大丈夫か?あまね』
あま「……お義姉様の技はとても綺麗ですね」
『そうか。ありがt((_「うん、本当に綺麗だったね」
『__!!』
気配に気が付かなかった。
草木をかき分けて現れたのは2人の男性。
クリーム色の髪に瞳のふわふわした人。
彼の後ろを引っ付いて歩く薄緑の髪の人。
最近、エンカウントしてないから忘れてた。
____この人たちは神様だ。
「僕は髭切。彼は弟の…えっと〜。
あっ、そうそう。月丸だよ。よろしくね〜」
「兄者、膝丸だ。」
……なんの茶番かな?
『ボソッ))あまね、決して本名を名乗るなよ』
あま「ボソッ))はい。分かりました」
さて、どうしたもんか。
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伊織(元三日月)(プロフ) - 0× の所が無一郎が霞柱と隠のところにいますよ。これからも頑張って下さい (2020年12月2日 2時) (レス) id: 73bdd1a7af (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!たぶん治ったと思うのですが、まだ「上限」となっていたら教えていただけると嬉しいです! (2020年11月12日 21時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
al8056(プロフ) - 今思ったんですけど上限ではなく上弦ですよ (2020年11月10日 21時) (レス) id: 6b4ec52995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年10月25日 11時