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60+ ページ15

*菜愛side




光忠さんが泣くのを傍で見ていた鶴丸は
酷く優しい目をしていた。

同時に私に向けられる目には
はっきりと「SOS」が映し出されていた。

私が彼にできることはない。

出会ったばかりの彼らの事をなにも知らない。

だから彼らの痛みや憎しみなど分からない。





だから私は押し付けた(・・・・・)

私の信念を。私の志を。私の__言葉を。

かつて私を救ってくれたあの神様達のように。





すると、鶴丸の周りにはフワリ、桜が舞った。

その花吹雪に包まれ、黒は白に染まった。

黒は白を染めゆくが、白が黒を染めた。

「やっぱり白が似合う」と、そう思った。






光忠「鶴さんも君に救われたみたい」


『何もしてないのに救われたとは丸儲けだな』


加羅「まぁ、鶴丸だからな」


『なるほど』


鶴丸「ちょっ、いつの間にそんな仲良くなってんだ?
驚いたぜ」


加/光/*「『相手が鶴丸/鶴さんだからだな/じゃないかな?』」」


鶴丸「こりゃあ驚いたぜ。助けてくれよ悲鳴嶼さん」


行冥「あぁ可哀想に、生まれてきたこと自体が可哀想だ……南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」←


鶴丸「……(´°ω°)チーン」







行冥……ナイスだd(˙꒳˙* )←

何故か、彼らは神様なのに嫌な気がしない。

警戒心もない。自然と童心に返ってしまう。

それが楽しくて、初めて(・・・)心から笑った。









_____あぁ、でももうそんな時間も終わりみたいだ。





月満「…菜愛。御館様が呼んでいるわ。行きましょ」


*國光「行冥モ任務ダヨン☆場所ハ滝野川☆滝野川☆早ク、早ク行クヨン」


『あぁ、分かった。行くか』


行冥「岩柱としての初の任務…頑張らねば」






別れを告げるために振り返る。




『それじゃっ /////っ…なっ何を!?』


鶴丸「んー?"まーきんぐ"ってヤツかな」





リップ音がなった。

あろうことか鶴丸は私の頬に接吻を落としたのだ。





鶴丸「ふっ、待ってるぜ。長い長い時間を。」





そう言って桜を舞わせながら、鶴は飛び立った。

後ろの2人の姿ももう既に消えていた。

一瞬の夢のように、何も無い。

ただそこには1輪の桜の簪があった。




最後に一言、「__いつも見ている」と。

そう聞こえた気がした。




ならば迎えに行こう。

私自身、全ての悲しみの輪を断ち切り、

役目を果たした後に。




例えばそこで命尽きたとしても、

輪廻の輪を越え、迎えに行く__神様との約束だ。





※國光→行冥の鎹鴉

Halloween企画*甘い蜜と蝶→←59+



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伊織(元三日月)(プロフ) - 0× の所が無一郎が霞柱と隠のところにいますよ。これからも頑張って下さい (2020年12月2日 2時) (レス) id: 73bdd1a7af (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!たぶん治ったと思うのですが、まだ「上限」となっていたら教えていただけると嬉しいです! (2020年11月12日 21時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
al8056(プロフ) - 今思ったんですけど上限ではなく上弦ですよ (2020年11月10日 21時) (レス) id: 6b4ec52995 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年10月25日 11時

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