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*菜愛side
光忠さんが泣くのを傍で見ていた鶴丸は
酷く優しい目をしていた。
同時に私に向けられる目には
はっきりと「SOS」が映し出されていた。
私が彼にできることはない。
出会ったばかりの彼らの事をなにも知らない。
だから彼らの痛みや憎しみなど分からない。
だから私は
私の信念を。私の志を。私の__言葉を。
かつて私を救ってくれたあの神様達のように。
すると、鶴丸の周りにはフワリ、桜が舞った。
その花吹雪に包まれ、黒は白に染まった。
黒は白を染めゆくが、白が黒を染めた。
「やっぱり白が似合う」と、そう思った。
光忠「鶴さんも君に救われたみたい」
『何もしてないのに救われたとは丸儲けだな』
加羅「まぁ、鶴丸だからな」
『なるほど』
鶴丸「ちょっ、いつの間にそんな仲良くなってんだ?
驚いたぜ」
加/光/*「『相手が鶴丸/鶴さんだからだな/じゃないかな?』」」
鶴丸「こりゃあ驚いたぜ。助けてくれよ悲鳴嶼さん」
行冥「あぁ可哀想に、生まれてきたこと自体が可哀想だ……南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」←
鶴丸「……(´°ω°)チーン」
行冥……ナイスだd(˙꒳˙* )←
何故か、彼らは神様なのに嫌な気がしない。
警戒心もない。自然と童心に返ってしまう。
それが楽しくて、
_____あぁ、でももうそんな時間も終わりみたいだ。
月満「…菜愛。御館様が呼んでいるわ。行きましょ」
*國光「行冥モ任務ダヨン☆場所ハ滝野川☆滝野川☆早ク、早ク行クヨン」
『あぁ、分かった。行くか』
行冥「岩柱としての初の任務…頑張らねば」
別れを告げるために振り返る。
『それじゃっ /////っ…なっ何を!?』
鶴丸「んー?"まーきんぐ"ってヤツかな」
リップ音がなった。
あろうことか鶴丸は私の頬に接吻を落としたのだ。
鶴丸「ふっ、待ってるぜ。長い長い時間を。」
そう言って桜を舞わせながら、鶴は飛び立った。
後ろの2人の姿ももう既に消えていた。
一瞬の夢のように、何も無い。
ただそこには1輪の桜の簪があった。
最後に一言、「__いつも見ている」と。
そう聞こえた気がした。
ならば迎えに行こう。
私自身、全ての悲しみの輪を断ち切り、
役目を果たした後に。
例えばそこで命尽きたとしても、
輪廻の輪を越え、迎えに行く__神様との約束だ。
※國光→行冥の鎹鴉
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伊織(元三日月)(プロフ) - 0× の所が無一郎が霞柱と隠のところにいますよ。これからも頑張って下さい (2020年12月2日 2時) (レス) id: 73bdd1a7af (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!たぶん治ったと思うのですが、まだ「上限」となっていたら教えていただけると嬉しいです! (2020年11月12日 21時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
al8056(プロフ) - 今思ったんですけど上限ではなく上弦ですよ (2020年11月10日 21時) (レス) id: 6b4ec52995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年10月25日 11時