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*鶴丸国永side
驚いたぜ。
貞坊が世話になっただけじゃなく、
まさか半分闇堕ちしてた光坊まで助けちまうなんて。
娘は気づいていないようだったが、
俺と目が合った時、「白だ」とそう言った。
耳を疑ったさ。
俺は光坊と違ってほぼ100%闇堕ちしてる。
「鶴」のように白だった面影もない。
それなのに「白が似合う」と娘は言った。
『おっ、出たよ。触れると治るやつ』
行冥「師範はそんな特殊能力を持ってたのですか?」
『否。神様限定特典……だと思う』
鶴丸「!!!!、お前、月奏桜兎か」
『はい、身バレ乙。(バレてんのはそっちか)』←
今はもう居ない鳴狐が、、小狐丸が言っていた。
大阪城に迷い込んだ人間が助けてくれた、と。
その娘は10にも満たない子で酷く暖かく、
悲しい霊力だったと。
折れる…否。折られる直前にみんな言う。
「あの娘が"主"だったら」
と。だから一期は彼女を神隠ししようとした。
結論として、
一期は自らの意思で輪廻の輪に還ったそうだが。
だから俺も会ってみたかった。
みんなを地獄から救ってくれた人間を。
俺たちの知らない、本当の"人間"を。
君だったら___俺を救ってくれるかもしれないから。
鶴丸「よく出てくるぜ。
皆、お前のことを話していた」
『何故か神様とはよくエンカウントするんだよね。
呪いかね?末代まで続く系の』←
鶴丸「否。そんな感じはないが
まぁ、美味そうな霊力はしてるな((ニヤリ」
『そこら辺の感覚は知らんけど、
食べれば内側から臓腑を喰い破るよ?((ニコ』
鶴丸「はは、こりゃあ驚いたぜ」
『私も驚いた、君が白かったとは。
でも、やっぱり"白"が似合う』
鶴丸「……は?」
月奏桜兎…もとい、産屋敷菜愛の言葉に、
自分の格好を見た。
闇堕ちして鶴の面影もない黒はいつしか、
昔のように白に染まり直していた。
そして今度は俺の目を見てはっきり言った。
「やはり、白が似合う」と。
驚いた。
知らず知らずのうちに救われていたのだろう。
やっぱり、君は俺を救ってくれた。
光坊を救ってくれた。
加羅坊だって優しく笑っている。
皆が君に惹かれた理由が分かったぜ。
それはひとえに、
__「存在」__
君は、その言葉で。その匂いで。その思いで。
俺たちの心に魂を吹き込んでくれるんだ。
俺たちの心に潤いをくれるんだ。
はは、確かにこの娘が"主"だったなら最高だぜ。
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伊織(元三日月)(プロフ) - 0× の所が無一郎が霞柱と隠のところにいますよ。これからも頑張って下さい (2020年12月2日 2時) (レス) id: 73bdd1a7af (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!たぶん治ったと思うのですが、まだ「上限」となっていたら教えていただけると嬉しいです! (2020年11月12日 21時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
al8056(プロフ) - 今思ったんですけど上限ではなく上弦ですよ (2020年11月10日 21時) (レス) id: 6b4ec52995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年10月25日 11時