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＊菜愛side
頭上に鋭利な血の目が光った。
それは獲物を見つけた鷹のような猛禽の目。
このまま死ぬ…それが正しい運命なのかもしれない。
それでも私は抗った。怒った。恨んだ。憎んだ。
だって＿＿私の大切なモノに手を出したのだから。
『ｯｯ…あ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"ぁ"』
【おかえり、菜愛】
【今日から貴女の母よ、よろしくね】
気が狂ったように喚き散らした。
もう優しい明日はない。
刹那、傍にあった刀が目の端に映った。
いつだったかな＿＿斗輝屋様が仰っていた。
【これはね、神様なんだ。いつか
『…浮世ノ無月＿＿…命の呼吸･壱ノ型,不倶戴天』
果たして今のはなんだったのだろうか。
本当に私だったのだろうか。
ただコイツが恨めしかった。
コイツに殺されて耀哉を失うのが怖かった。
私自身,己の身可愛さに死ぬことを拒絶した。
＿＿死なないためにはどうする？
己に問おう。
《＿＿そんなの決まってるじゃん!!主〜》
頭の中で
だから刃を持った。もう引き下がれない。
「ぐっ…小娘…ｯｯ……」
『……お前を殺す,例え頸だけになろうとも』
斗輝屋様を殺したその男。
闇を写し取った漆黒の髪に血を零した赤の目。
斗輝屋様を守れなかった
老婆のような白い髪に血を零した赤の目。
『恨み、辛み、憎み、人はやがて全てを無に返す』
『我が名は月奏桜兎。産屋敷家を守る白い化け物。
いずれお前を必ず殺そう。無様に逃げ遂せよ』
「ｯｯ…私の名は鬼舞辻無惨。お前たち鬼狩りを滅する者。正しいのは私だ。いずれ殺しに来よう」
哀れにも鬼舞辻無惨と名乗った“人ではない何か”は私に怒り、恐れ、恐怖を持ち逃げ去った。
私はお前を殺す。絶対に＿＿。
憎悪と愛情＿＿同じ根を持つ強い感情と言ったのは誰だろうか。それは真だった。
……血溜まりの中に1人の呪い子。
誰かが言った＿＿私は生ける厄災なのだと。
《ｸｽｸｽ))…大丈夫。私が着いてるよ、主☆》
＿＿百舌鳥は嘲笑う。
弱き私を百舌鳥の速贄のように突き殺し、
いずれ忘れ去られる霞の存在だと_______
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優夜 - 楽しかったです (2021年12月27日 20時) (
レス) @page50 id: 8c35d92784 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 設定のイラストってアプリでやりましたか？それともご自身でお書きになりましたか？もしアプリでしたら、アプリ名を教えて頂きたいです。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: 803e1c5f4f (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ありがとうございます！過去最高５８位なんてとってもうれしいです！ (2020年11月4日 8時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
いぐろ - この作品スゴク面白い！ (2020年11月3日 7時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ありがとうございます！とっても嬉しです (2020年10月19日 22時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サエル=クレメンス | 作成日時：2020年10月1日 13時
