神憑きの鬼殺隊･壱

45+ ページ49

＊一期一振side



＿＿本当に迎えに来てくれるのだろうか。

神隠しまでして。
もう2度と帰れないように閉じ込めようとして。

本当に彼女は私を…私たちを迎えに来てくれるのだろうか。それは過ぎた望みでは無いのだろうか。





現世「過ぎた望みではありませんよ、なんせお人好し代表の我が君ですから」


浮世「そないどすえ。うちん主はきっと迎えにおこしやすくれへん。何百年、何千年たったとしいやも」


現世「ですから待っていてください。我が君があの方の仇を打つまで。我々を迎えに来てく出さるまで」


浮世「あんたはやくく頑張った。
ちびっとくらい休んやていいと思うぞ。
どれ、おかっつぁん(笑)が甘やかしてやろう」


一期「ｯｯ…ﾌﾌ､それは勘弁です。母殿。
そうですね、私たちも少し疲れました。
首を長くして我らが主殿を待っていましょう」






_______吹っ切れた。

知らず知らずのうちに溜まっていた後悔を、痛みを、苦しみを、はたまた責任や重圧を。

母殿と現世殿はいとも簡単にその荷を下ろしてくれた。後ろの弟達も笑っていた。

身体は透けていてもう誰も触れることは叶わない。




_______もう誰一人として粟田口はいなかったのだ。

ただ1人、私だけが残されて。
守ることが適わなかった弟達に縋り付いていたのだ。







乱「…いち兄、還ろう!!みんな待ってるよ」


前田「行きましょう、一緒に」


平野「いつまでも一緒です、いち兄」


鳴狐「ｸｽｸｽ))ありがとう、一期」


薬研「逝こーぜ、いち兄」


白山「皆待っていますよ、参りましょう」


鯰尾「いーち兄!!!!!」


骨喰「いち兄」


厚「遊ぼうぜ、いち兄」


博多「いち兄がいてくれれば百人力ばい」


後藤「俺らの、天下のいち兄だからな」


信濃「懐いーれーて!!!!」


秋田「いち兄、逝きましょう？」


包丁「お菓子いっぱいあるよ!!!!」


五虎「僕も！いち兄と一緒にいたいです」


毛利「還りましょ、いち兄」


一期「あぁ、そうだね。お前たち。逝こうか」





_______ありがとう、主殿。
ありがとう、母殿。ありがとう、現世殿。

人を恨み、憎むのももう疲れた。
貴女様が迎えに来るまで暫し休憩です。

私たちには時間があまりにも多過ぎる。
首を長くして待っています、何百年も何千年も。

でも、なるべく早く迎えに来てくださいね？



______________

粟田口派って多いですよね。

私の粟田口推しは鳴狐と白山吉光です。ฅ^•ﻌ•^ฅ

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