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※会話しかない…と思います
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*菜愛side
あま「最初はとても顔の良い殿方でしたので、私が断ってもどこぞの阿婆z…神主の娘様が代わりになるだろうと思ったのです」
__うん、今、なんて言おうとした?
あま「あの日、旦那様は私の為に茶菓子を拵えてくださったのです。鶯の和菓子の美味しさに胃袋を掴まれました」
__うん、理由が不純すぎるね←
あま「私はポーカーフェイスが破られてしまったのです」
__うん、なんの勝負をしているのかな?
あま「その後、あのお優しい声で言ってくださったのです。"私がこの婚約を望まぬのなら旦那様の方から破棄をしてくださる"と。」
『……』
あま「瞬間に堕ちましたね。なんてお優しい方なのかと。自分の未来よりも私の意志を尊重してくださいました」
『……』
あま「その時に決めたのです。私がこの方を幸せにするのだと」
『ボソッ))…いや、男前だな』
あま「ですのでお義姉様!!!!私めにあの素晴らしい殿方をお譲りくださいまし!!!!!!」
『…いや、うん。君が危険要素しかなくて逆に安心したかな。こちらこそ、あの子をよろしくお願いいたします。あの子を幸せにしてあげてください』
耀哉が"結婚したい"と言っていたことから、
ほぼ彼女を認めていたことも事実だった。
それでも一目だけでも彼女を確認しておきたかった。
きっと私には、、家族の私にはあの子を幸せにすることが出来ないから。
私は弱いから、、もしかしたらいつかあの子を残して逝ってしまうかもしれないから。
だからあの子を幸せにしてくれる人がいるのなら。
どうかこの呪い子に縋らせてはくれないだろうか。
あま「…お顔をお上げください。不束者ですが、どうぞよろしくお願い致します、お義姉様」
『えぇ、よろしくね。あまね』
固く、手を握りあった。
未来の祝福を先取るように庭の藤がクルクルと舞い上がり、喜びを謳った。
______________一方、別室の産屋敷耀哉
2人の部屋から洩れる楽しそうな鈴音を聴きながら、
ほっこりとお茶を飲んでいた。
耀哉「(なんか楽しそうだなぁ…)」
ちょっと混ざりたいとか思ってたとか思ってなかったとか…。
しかしこの間、姉が少しだけ助けを求めていたことを知る由はなかった。(笑)
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優夜 - 楽しかったです (2021年12月27日 20時) (レス) @page50 id: 8c35d92784 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 設定のイラストってアプリでやりましたか?それともご自身でお書きになりましたか?もしアプリでしたら、アプリ名を教えて頂きたいです。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: 803e1c5f4f (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ありがとうございます!過去最高58位なんてとってもうれしいです! (2020年11月4日 8時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
いぐろ - この作品スゴク面白い! (2020年11月3日 7時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ありがとうございます!とっても嬉しです (2020年10月19日 22時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年10月1日 13時