神憑きの鬼殺隊･壱

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＊薬研藤四郎side




『……命の呼吸、参ノ型＿獣ノ舞･噛み切り砕き』


童磨「凄い!!凄いね!!まるで獣に喰われたみたいに痛いよ!!面白いね!!!!＿血鬼術･蓮葉氷!!」


『……月の呼吸、肆ノ型＿月華突』


童磨「わぁ、黒死牟殿と同じ月の呼吸の使い手かぁ!!
今まで戦ってきた子に月の呼吸の子はいなかったよ」


『……ﾁｯ、月の呼吸、弐ノ型＿朱華ノ弄月』


童磨「ｯｯ…ｺﾞﾎｯ、、あはは、いい感じだね!!!!
こんなに体をバラバラにされたのは初めだよ!!!!」









目の前で起こっているこれは一体なんだ？



俺たちはまた大将の無茶ぶりで大阪城に来た。

目的は俺っちの兄弟である"博多藤四郎"のドロップと大将が私腹を肥すための小判集め。

駆り出されたのは大将に嫌われている6人。
逆らえば兄弟や仲間が目の前で折られる。

ケガの手入れもしてもらえるはずもなく、重症に近い中傷で俺っちたちは出陣した。







運悪くも検非違使に出会っちまって、俺っちは重症でもうダメだと、走馬灯が頭を過ぎった。

あの頃は楽しかった、とか〇〇に会いてぇとか……。
皮肉にも楽しいことばかり思い出しちまう。







叔父御殿(鳴狐)、そんな泣きそうな顔しねぇでくれや。

いち兄、いつも守ってくれてありがとう。

鯰尾兄、馬糞投げしすぎてケガすんじゃねぇぞ。

骨喰兄、もうすぐ俺っちもそっちへ行く。

厚、兄貴達と弟のこと頼むわ。

乱、守れなくてごめんなぁ。

博多、わりぃ。迎えに行けなかったわ。

後藤、会いてぇよ、なんで置いて行っちまったんだ？





＿＿あぁ、会いてぇよ









『……月の呼吸、拾兄ノ型＿夜露ノ三日月,愛逢』









ふわり。藤の香りが花をくすぐった。









薬研「……は？」



本当、何が起こってるんだ？

目の前で俺を殺そうとしていた検非違使は蛍のように光だし、青い瞳から涙を流していた。

あの検非違使が、、涙を流す……のか。
何百年と生きてきて、初めて見る光景だった。






「…ｱｯﾀ……ｶｲ、ｱﾙ…ｼﾞ、……ｻﾏ……」

＿＿暖かいね、ブス。主、俺もう許して貰えたみたい。



「ｱ…ﾘｶﾞ……ﾄｳ…ｱﾘ、ｶﾞ……ﾄｳ…」

＿＿そうだねブス。ありがとう、名前も分からない子猫ちゃん





泣きながら消えていく検非違使は俺っちたちもよく知っている2人だった。

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