神憑きの鬼殺隊･壱

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＊菜愛side



最終選別から1ヶ月後、私は月柱となった。
年齢を整理すると私は10歳、耀哉は7歳だ。





柱となった理由は3つ。

1つ、人数不足で柱を早急に補給しなければならないから。

1つ、入隊前に鬼舞辻無惨を真っ二つに斬っているから。

1つ、最終選別で全ての鬼をほぼ同時に斬っているからである。

つまりは特殊の出世で周りからもあまり良くは思われていないのが現状である。







『……こんにちは。鱗滝殿、煉獄殿』


左近「あぁ、菜愛か。息災そうで何より」


槇寿「おぅ、お疲れさん。
だいぶ活躍してるみてぇじゃねぇか」


『……ありがたきお言葉です』


槇寿「相変わらず硬ぇな、隣いいか？」


『……はい、私でよければご一緒いたします』







昼餉に茶屋で餡蜜を食べていれば、

水柱、鱗滝左近次殿。

炎柱、煉獄槇寿郎殿がいらした。





彼らは私の出世にもケチをつけず、
私の"実力"を見てくれた。

「お前の力は人を救える」と言ってくださった。

その言葉があの時、沈んでいた私の心にどれだけ嬉しかったか、貴方方は知らないでしょう。






左近「お前、そんな少量で足りるのか？」


『…？多い方です。普段は昼餉を食べませんから』






そう。昼は眠くなってしまう為、昼餉を抜く。

ピキ、と空気が凍った。






槇寿「……菜愛、今日の夜は空いているか？」


左近「煉獄、貴様…」


槇寿「違ぇわ、うちで夕餉を食っていけ。いいな？」


『……いえ、そんな…(ご迷惑をかける訳には)』


槇寿「先輩命令…な？」


『……分かりました、ご迷惑をお掛けします』






私は今宵、煉獄家で夕餉をご馳走になる事となった。

煉獄家には、1週間前、お子様が産まれたらしい。

名はまだ決まっていないとのことだった。







その子はその後、

とある列車にて大勢の人を守り殉死する英雄である。




＿＿それは、誰よりも熱く、誇り高き精神を持つ者。









その後、私はふたりと別れ、

鬼狩りに出て、夕時に煉獄さんと合流した。





＿＿＿＿＿＿



左近「おい、煉獄。貴様抜け駆けとは…」


槇寿「うるせぇ、瑠火が会いたがってんだよ」


左近「…ちっ…それだけではないのだろう？」


槇寿「あぁ、あの子の名付け親になってもらおうと思ってな、ハッ、羨ましいだろ」(嘲)


左近「貴様…((ｲﾗ」




私が鬼狩りに出た後に、
こんな会話があったことを私はしらなかった。

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