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*菜愛side
最終選別から3日後、
産屋敷邸には来客が来ていた。
「どうもコンニチハ、ワシ
が、目の前にいるのはふざけた顔をした
小さなひょっとこ。ちょいと殴りたい口をしている←
『……産屋敷菜愛と申します。何卒宜しくお願い致します』
耀哉「こんにちは、鉄珍様。姉がお世話になります」
鉄珍「ワシ、刀鍛冶の里で1番小さくて一番偉いの。
まぁ畳におでこ着くくらい頭下げたってや」
『……はい、姉弟共々よろしくお願い致します』ペコ
軽く、土下座をしろという鉄珍様に一応…一応頭を下げる。
“刀鍛冶の里”…それは鬼殺隊の使う日輪刀を鍛刀する刀の最高職人が集う里のこと。
我々鬼殺隊は彼らの技術なしでは何も出来ない。
まさに恩人でもある。
鉄珍「まあええ子やな。後で花林糖をあげよう。
で、産屋敷菜愛の刀を打ったのはワシ。これね」
漆黒の風呂敷に包まれた打刀。
ゆっくりと丁寧に包みを開ければ、見事な黒刀。
鉄珍「造りは
良業物、"現世ノ水月"ね。抜刀してみな」
『……良業物、"現世ノ水月"……
おいで、現世。私に力を貸しておくれ』
スっと軽やかに鞘から抜ける黒刀。
持ち手の方からズズっと藍色に染まりゆく。
まるで宵闇を思わせるその色に
私は心の底から魅了された。
この世の闇をも写し取る藍色だった。
鉄珍「ほぉ、ええ色やな。
あんたなら大切にしてくれそうやわ」
『フフ))……ありがとう、ございます。
現世ノ水月、私めが使わせていただきます』
鉄珍「よろしく頼んだで。
なにせ、ワシらにとっては子供のようなものじゃ」
『……はい。ありがとうございました』
鉄珍「ほな、サイナラ。また会おうや」
『……はい、さようなら』
鉄珍様はどこからともなく現れた隠におぶられ、
里へとお帰りになられた。
ほぼ同時に私の頭に月満が乗った。
月満「任務よ、行きましょう」
『……ん、了解。行ってくるね、耀哉』
耀哉「…う"ん。行ってらっしゃい。
必ず帰ってきてね」
『……ん、約束。それじゃあ』
もうしばらくゆっくりと会う時間は取れないだろう。
私たちはお互いにあつく抱擁をしてから旅立った。
その後、1ヶ月の時を経て、私は柱となった。
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優夜 - 楽しかったです (2021年12月27日 20時) (レス) @page50 id: 8c35d92784 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 設定のイラストってアプリでやりましたか?それともご自身でお書きになりましたか?もしアプリでしたら、アプリ名を教えて頂きたいです。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: 803e1c5f4f (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ありがとうございます!過去最高58位なんてとってもうれしいです! (2020年11月4日 8時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
いぐろ - この作品スゴク面白い! (2020年11月3日 7時) (レス) id: abcdb48192 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - ありがとうございます!とっても嬉しです (2020年10月19日 22時) (レス) id: 1bd9e22ba3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サエル=クレメンス | 作成日時:2020年10月1日 13時