神憑きの鬼殺隊･壱

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＊菜愛side



＿＿神に懺悔を。そして愚か者には制裁を。

我は産屋敷本家(･･)を守りし白き化け物。

たとえ分家だろうとも容赦はしない。

大切な弟に手をだすなら、、ね？






鬼「ひゃははははははっ」


鬼「キャッキャッキャッ」


『神に懺悔を。そして貴方方の逝く先に祝福を。
命の呼吸、玖ノ型･死の舞、鴉ノ告別･輪廻の怨念』







＿＿鴉が鳴くと人が死ぬ。故に鴉は嫌われ者だ。

輪廻の果て、未来永劫怨念となり我を呪えよ。

怨念となりて鬼舞辻無惨と我に苦しみを与えよ。

それを持って我は鬼を断つ。

主らの痛み、苦しみ、死の罪を背負い生きよう。






カァ、カァと鳴く鴉。

やがては宵闇に手を引かれ、手の鳴る方へ消える鬼。





人を支配する為に最も有効な感情は2つ。

“ 忠誠”と“ 恐怖”である。





分家･次女、産屋敷薊(あざみ)は言った。

ｸｽ))私たちが権力を握るために、貴女を含む本家にはご退場願いますね？＿＿と。





産屋敷耀哉、愛しい弟は「忠誠」をもって支配を。

産屋敷菜愛、白き化け物は「恐怖」をもって支配を。




退場？…上等である。

できるものならしたまえよ。

私は私の手で愛しき者全てを守り抜く。

主ら、生半可な産屋敷に化け物が倒せるかな？






鎹鴉「サッ最終選別終了〜!!終了〜!!」


『……(鴉が喋ってる、コレは驚いた)』






バサバサ、と羽を広げ頭上を飛び回る鴉。

先程、私が全ての鬼を切り伏せたが為に

最終選別は過去最速、初日･開始1時間足らずで

強制終了となった。




元来た道を戻れば、悔しそうに爪を噛む

産屋敷薊と産屋敷苧環(まき)。

通りすがりにコソリと耳打ちをする。






『ｺｿ))神に懺悔を。愚か者には報復を。

我は産屋敷本家を守りし白き化け物。

どうぞ彼岸へご案内致しますよ？』






殺気をだす。

ピリピリと痛い、息ができないほど苦しい殺気。



サァーッ、そう効果音が聞こえるほど

2人は顔を青くした。

まだ幼い顔立ちの少女。

切りそろえられていない長い長い前髪から除く

赤く耀く猛禽の瞳。







『真名を産屋敷菜愛。名を月奏桜兎。推して参る』







“宵闇の うさぎ怒れば 我ら召す”



夜の兎を怒らせては行けないよ？
さもなくば殺されてしまうからね…。

コレは後に産屋敷分家に伝わる詩の一節である。

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