神憑きの鬼殺隊・終

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＊菜愛side






頸が飛んでもなお死なない鬼舞辻無惨。

これだけの爆破に加えての攻撃をしたのに
これ程までの再生力はさすがは惣領と言うべきか。

夜明けまでおよそ5時間。
脳全てを停止させるが先か。夜明けが先か。






無惨「黒血・枳棘(ききょく)」


行冥「岩の呼吸・参ノ型＿岩窟の膚」


『月の呼吸・壱ノ型＿闇月・宵の宮』







行冥の四方に武器を振り回す技に
月の呼吸を加えて黒い茨を斬り散らす。

周辺におよそ10人余りの音がする。
耀哉が柱を呼び寄せたのか。実弥は泣くなぁ。






『あれが鬼舞辻無惨だ!!!!!!!!!!!!
戦場本地では産屋敷菜愛が指揮を執る!!!!!!!!』


『鬼舞辻無惨を殺す事を命ず!!!!!!
お館様(・・・)を殺した鬼に鬼滅の刃を振るえぇぇ!!!!!!!!!!』


「「「はい!!!!!!」」」







コレが鬼舞辻無惨だと皆が知った瞬間に
全員からけたたましい程の怒りの音が響いた。

全員が一瞬にして鞘から刀を抜き取り、
瞬く間に間合いに入る。無論、私も入った。







『月の呼吸…＿＿!!!!』






刃に力を篭めるために足を踏ん張ろうとしたが、
突然に足元が消えた為にそれは叶わなかった。

ベベンッ、という琵琶の音。
その音には何度か聞き覚えがあった。

いつもいつも鬼を逃がした時に聞こえる音。
やはりどこぞの鬼の血鬼術だったか。







『(琵琶の音と共に空間転移する血鬼術か。
殺傷性は低いにしても厄介すぎるものだな)』






見下ろす足元は建物を横にしたように、
デタラメに空いた障子が敷き詰められている。
この城全体から数多の数の下弦の気配がする。

この時に備えて作った(・・・)のか。
私たちを潰す準備は万全といったところか。






無惨「これで私を追い詰めたつもりか？
貴様らがこれから行くのは地獄だ!!!!!!」







ふふふ…そんなことお前に言われるまでもない。

どれだけ私が鬼の…人の命を零したと思ってる？
君は作るだけだから興味もないんだろうね。







『地獄行きだろうな。共に地獄に落ちようぜ？
鬼舞辻無惨♡…神降ろし・極』


刀剣《《ようこそ主。夜明けまでよろしくね》》







一夜限りの刀剣乱舞と行こうぜ、神様よ。
この命、この一夜で燃え尽きる。

途端に私の髪は真っ赤な赫に染まり、
瞳孔は縦長になり、左目が開く。その色は茶。







『命の呼吸・煉獄ノ舞＿炎炎ノ花火・火種』






今ここでは倒せない。
せめて落ちる前に後での手段を残しておこう。

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