友人はきっと男前系女子 ページ9
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「 赤城さん、少し、いい? 」
突然、1人の男子生徒が私の席の前に立った
時間は3時30分前。
帰宅時間。
少し騒がしい教室内で、彼の言葉は目立つことなく掻き消されそうになる。
顔を見ても苗字をそれっぽく思い出せるぐらい
覚えてる、と言えば嘘になるが覚えてないわけでもない。
それだけ、私にとって印象が浅いのだ
確か、去年同じクラスだったような____
「A、あんた呼ばれてる」
隣にいた友人に頭を叩かれる。痛い。
ちらりと友人を見ると、彼女は男子生徒を睨んでいた。
ああ怖い。
「………えっと、今から、だよね
いいですけど」
「ついてきてくれね?」
「……はい」
椅子をひいて立ち上がる
友人は私の手を掴み、小声で出水には知らせとくから、とだけ。
何を知らせると言うのだ。
今日は特に本部に行く用事もないし、彼と帰る予定があるわけでもない。むしろ、彼は今日任務があると学校が終わればすぐに本部へ向かうはずだった
ひと気のない階段まで来たのはいいが、
男子生徒は喋ろうとしない。
帰りたい。
「………あの、赤城さん」
「はい」
「アイツと……出水と付き合ってるって、マジ?」
「……………そうだけど」
何が言いたいの、と私は強めの口調になってしまう
だってしょうがない。
かれこれ数分、彼との沈黙に耐えていたのだから
.
.
昇降口につく
1人、扉にもたれながら立つ出水がいた
「何、してんの」
「おー……
お前の友達から聞かされて」
「……任務は」
「…太刀川さんに言ったら、休めって」
そう、と返すと彼は不機嫌そうに顔をしかめた
「お前、何かあった?」
彼は、私の手を掴んだ。
その手には力が込められていて、少し痛い
「…何もないよ。
ほら、今からでも間に合うから
任務行こう」
彼は手を離してくれない。
それどころか、少し強くなる
「………アイツに告られたんじゃねぇの」
「………そうだけど」
「……まぁ、いーわ。帰んぞ」
出水は私の手を離す
痛かったはずなのに、少し怖かったのに
それでも、どこか寂しいと感じてしまう
「………出水」
「ん」
「手、繋いでいい?」
「……………おう」
.
「心配した?」
「………うるせ
あんまいい噂聞かねぇんだよ、あいつ」
「…だから睨んでたんだ、あの子」
「は?」
「何でもない」
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おむ(プロフ) - 二宮さん» 読んでくださりありがとうございます^_^ そう言っていただけてとても嬉しいです！書いてよかったなあと、心から思います！本当にありがとうございました！ (2019年12月25日 23時) (
レス) id: 40b62768f7 (このIDを非表示/違反報告)
二宮 - 完結お疲れ様です！ゆっくり見ました。とても面白かったです！ とてもいい作品でした！ (2019年11月25日 20時) (レス) id: 5c8a1b7b56 (このIDを非表示/違反報告)
藤見日和(プロフ) - 良すぎて爆死 (2016年7月17日 14時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
柚 - とても良い作品に巡り会えて、感動しているのと、出水がイケメンの二つです☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆ (2016年2月5日 5時) (レス) id: 98181381be (このIDを非表示/違反報告)
柚 - ヒャァァ/// (2016年2月3日 20時) (レス) id: 98181381be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おむらーす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mucho
作成日時：2015年11月27日 19時
