吊り橋効果?** ページ28
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「太刀川さん、おっそ」
予定してた時間から、もう20分も経っている
模擬戦やろう、って言ってきたのは太刀川さんからだったのに
久しぶりにやる気になってたのに
寒さに耐えきれず買ったココアの残りを飲み、カコンと小さな音を立ててゴミ箱へ捨てる
すると、後ろに人の気配
「悪い、遅れたな」
反省の色が見えない太刀川さん
私は小さくため息をつきながら、後ろを振り返った
「遅かったです___________え?」
ガタン、と自販機が音を立てた
それはジュースが落ちた音よりも重く
どちらかというと、機会が揺れたような、そんな………
いきなりきた衝撃で瞑った目を開ける
目の前には太刀川さんのシャツ
あ、これ昨日アイロンしたやつ、なんて
人間驚くと逆に冷静になるらしい
「A、」
「は、い……………」
名前を呼ばれて肩を揺らす
上を見上げると、太刀川さんは笑っていた
まるで、何か獲物を捉えたかのような目
何よりも、怖かった
壁ドンがどきどきするなんて嘘だ
何でこんなにも怖いんだ
いやだ、離れてください
言葉が出ない。口が上手く開かない。
喉なんてカラカラして、渇いてて
「たち、か……、さ……」
やっと出た声も情けないものだった
「んー…………」
どうしよう、って周りを見てなかったから
いつもなら気づけるはずの人影にも、気づけなかった
「太刀川さん、俺のAに何してんの」
「おー、出水」
公平を見た瞬間離れた太刀川さん
助かった、と一瞬で気が抜け
自販機に体重をかけながら、ズルズルと落ちていく
「怒ったか?」
「そりゃ
俺の大切な彼女にアンタが手をだしてるんだから、怒るに決まってるだろ」
.
公平が手を引いて私を立ち上がらせた
それと同時に公平の胸元に引き寄せられる
ちらりと上を覗けば、怒った公平の顔がすぐそばにあって
こんなこと、今思ってる場合じゃないんだろうけど「かっこいい」って見惚れる
.
「ま、俺も手を出すつもりはないから安心しろよ」
「……………」
「大切な妹なんだ
自分から関係を壊しになっていかねぇよ」
じゃあ何でこんなことしたんですか
公平は私を離すことなく太刀川さんを怪訝そうに見つめた
.
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おむ(プロフ) - 二宮さん» 読んでくださりありがとうございます^_^ そう言っていただけてとても嬉しいです！書いてよかったなあと、心から思います！本当にありがとうございました！ (2019年12月25日 23時) (
レス) id: 40b62768f7 (このIDを非表示/違反報告)
二宮 - 完結お疲れ様です！ゆっくり見ました。とても面白かったです！ とてもいい作品でした！ (2019年11月25日 20時) (レス) id: 5c8a1b7b56 (このIDを非表示/違反報告)
藤見日和(プロフ) - 良すぎて爆死 (2016年7月17日 14時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
柚 - とても良い作品に巡り会えて、感動しているのと、出水がイケメンの二つです☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆ (2016年2月5日 5時) (レス) id: 98181381be (このIDを非表示/違反報告)
柚 - ヒャァァ/// (2016年2月3日 20時) (レス) id: 98181381be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おむらーす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mucho
作成日時：2015年11月27日 19時
